7月12日、中日は高橋周平の故障に伴いドラフト1位ルーキー・石川昂弥の一軍昇格を決断した。今季の高卒新人では最速での一軍昇格となった石川昂は、広島戦で7番・サードでスタメン出場。プロ入り初打席を二塁打で飾る衝撃デビューを果たし、ドラゴンズファンのみならず日本中のプロ野球ファンを大いに驚かせた。
低迷ムードが続くチームに数少ない明るい話題をもたらした石川昂だが、果たして今回の一軍昇格はチーム、そして本人の将来にどのような影響を及ぼすのか。抜擢に至った背景や昇格の是非、また今後の起用法について詳しく考えていこう。
まず二軍では、7月11日までの9試合すべてで4番・サードとしてフル出場し、下記の打撃成績を残した。
34打席 打率.258 1本塁打 3打点
出塁率.324 長打率.419 OPS.743
打率は一見大したことないと思えるが、昨季、根尾昂が開幕9試合、40打席で打率.150と苦しんでいたのと比較すると十分すぎる数字だ。打者としての特徴はゴロ打球が少なく、広角に強いフライが打てる点にある。二軍初本塁打も、オリックスのドラフト1位ルーキー・宮城大弥の外角高め速球をうまくナゴヤ球場の右翼席に運んだものだった。
打撃で一定の成績を残し、三塁手としての出場機会を独占していたことを考えると、高橋の穴埋めとして二軍には石川昂以外の選択肢はなかったと言っても過言ではない。想定外の早期昇格とは言え、一軍のレベルを体験させる意味では決して間違いとは言えないだろう。
与田剛監督も、石川昂を即スタメンで起用し、フル出場させた。せっかく一軍に抜擢してもベンチを温めるだけなら二軍での出場機会を優先させるべきだろうが、腰を据えて将来の4番育成の機会を与えることは、長期的な視点ではプラスに働くはずだ。一軍レベルの投手と対戦し、一線級の野手の打撃を間近に観察することで、スラッガーとしての成長速度は格段に早まるだろう。
一方で、今回の電撃昇格には慎重な意見も多い。例えば高卒野手は土台作りを優先すべき、という点だ。石川昂はすでに立派な体格の持ち主ではあるが、年間を通してパフォーマンスを発揮し続けるために必要な体幹、そして下半身の強さまで備わっているかは分からない。
低迷ムードが続くチームに数少ない明るい話題をもたらした石川昂だが、果たして今回の一軍昇格はチーム、そして本人の将来にどのような影響を及ぼすのか。抜擢に至った背景や昇格の是非、また今後の起用法について詳しく考えていこう。
まず二軍では、7月11日までの9試合すべてで4番・サードとしてフル出場し、下記の打撃成績を残した。
34打席 打率.258 1本塁打 3打点
出塁率.324 長打率.419 OPS.743
打率は一見大したことないと思えるが、昨季、根尾昂が開幕9試合、40打席で打率.150と苦しんでいたのと比較すると十分すぎる数字だ。打者としての特徴はゴロ打球が少なく、広角に強いフライが打てる点にある。二軍初本塁打も、オリックスのドラフト1位ルーキー・宮城大弥の外角高め速球をうまくナゴヤ球場の右翼席に運んだものだった。
打撃で一定の成績を残し、三塁手としての出場機会を独占していたことを考えると、高橋の穴埋めとして二軍には石川昂以外の選択肢はなかったと言っても過言ではない。想定外の早期昇格とは言え、一軍のレベルを体験させる意味では決して間違いとは言えないだろう。
与田剛監督も、石川昂を即スタメンで起用し、フル出場させた。せっかく一軍に抜擢してもベンチを温めるだけなら二軍での出場機会を優先させるべきだろうが、腰を据えて将来の4番育成の機会を与えることは、長期的な視点ではプラスに働くはずだ。一軍レベルの投手と対戦し、一線級の野手の打撃を間近に観察することで、スラッガーとしての成長速度は格段に早まるだろう。
一方で、今回の電撃昇格には慎重な意見も多い。例えば高卒野手は土台作りを優先すべき、という点だ。石川昂はすでに立派な体格の持ち主ではあるが、年間を通してパフォーマンスを発揮し続けるために必要な体幹、そして下半身の強さまで備わっているかは分からない。