プロ野球

【DeNAの開幕1ヵ月診断】山崎らブルペン陣の崩壊で逆転負け8回。オースティン離脱後は打線も…

萩原孝弘

2020.07.20

ラミレス監督の目指す野球像を体現するための課題とは? 写真:萩原孝弘

 6月19日の開幕から早1ヵ月。まだ30試合前後とはいえ、各チームとも長所と短所が徐々に浮き彫りになってきた。「開幕1ヵ月」の戦績を評価しつつ、残りシーズンを展望していこう。

[順位]4位
[勝敗/得失点差]12勝14敗0分/得失点差-9
[評価]がんばりましょう

●プラス要素
・平良らが台頭して先発陣が浮上の兆し
・打率3割超えが4人の強力打線

「まったく悪くない結果だと思います。今日は負けてしまいましたが、長期ロードを終えて5割。これからホームで貯金ができればと」

 6月28日以来、横浜に帰ってきたラミレス監督は、開幕約1ヵ月経過しての戦いぶりをこう評価した。昨年苦手としていたビジター(昨年のDeNAはホームで37勝25敗、敵地では24勝37敗と負け越し)で、目標の5割には届かなかったが6勝8敗で切り抜け、指揮官の言葉通り「まずまず」の結果だった。
 
 しかし本拠地に戻ると、首位ジャイアンツにまさかの3連敗を食らってしまい、1ヵ月を終えて借金2のリーグ4位にとどまった。ここのところ投打と采配が噛み合わず、トータルでは「がんばりましょう」の評価が妥当だろう。

 昨年QS率リーグワースト(37.1%)だった先発陣が今年は奮闘。エース今永昇太、覚醒した平良拳太郎、好不調の波はあるものの濱口遥大が柱となり、ルーキー坂本裕哉、新外国人ピープルズ、ベテランの井納翔一、2年目の大貫晋一らを上手くやりくりしながら、ここまではQS率53.8%と上々の結果を残している。

 また、打線もストロングポイントだ。6月下旬にはチーム打率が3割を超え、新外国人のオースティンは日本野球にフィット。長打力も兼ね備えた梶谷隆幸、ソト、佐野恵太、宮崎敏郎の4人が3割越えをマークし、昨年は珍しかったつながりのある攻撃も見られ、"令和のマシンガン打線"と恐れられている。もっとも、オースティンの離脱後から調子は下降傾向ではあるものの、噛み合えば爆発力のある打線は他球団には驚異だろう。
 
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リーグ2位の原動力だったブルペンが…