MLB

【ア・リーグ順位予想】ヤンキース、ツインズが高評価。大谷のエンジェルスはワイルドカード争い?

出野哲也

2020.07.23

筒香が加わったレイズ、前田を獲得したツインズはいずれもプレーオフ有力候補。大谷擁するエンジェルスも上位争いに食い込みたい。(C)Getty Images

 いよいよ2020年のMLBが幕を開ける。60試合という超異例のシーズンを制するのは一体どのチームなのか。地区ごとに順位を予想してみよう(★はワイルドカード)。

【東地区】
1 ヤンキース
2 レイズ★
3 レッドソックス
4 ブルージェイズ
5 オリオールズ

 今年もヤンキースとレイズの優勝争いという構図に変わりはないだろう。ヤンキースは本来の開幕時期だったら故障離脱していたはずのアーロン・ジャッジとジャンカルロ・スタントンが復帰し、野手はベストメンバーが揃った。打撃練習で打球を顔面に受けた田中将大も大事には至らず、アロルディス・チャップマンの新型コロナ感染だけが心配の種だが、本命の座は揺るぎない。

 筒香嘉智が加入したレイズは、チャーリー・モートン、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーの先発3本柱がリーグ最強級の充実度。斬新な戦略を次々と打ち出すチームだけに、60試合制ならではの新機軸に期待する声もある。最低でもワイルドカード争いには加わるはずで、球界最高のプロスペクトと呼び声高いワンダー・フランコも楽しみだ。
 
 ムーキー・ベッツを放出したレッドソックスは、エースのクリス・セイルもトミー・ジョン手術で欠場し、今季は勝負の年とは捉えていない。ボストンのファンの不満が溜まらない程度に勝ちつつ、仇敵ヤンキースの足を引っ張れれば満足ではないか。楽しみな若手の多いブルージェイズは本拠のトロントで試合ができないのが辛いところで、根本的に戦力不足のオリオールズは番外地と思われる。

 
【中地区】
1 ツインズ
2 ホワイトソックス★
3 インディアンス
4 ロイヤルズ
5 タイガース

 今季から前田健太が加わったツインズは本拠のミネアポリスがBLM運動の震源地となっているが、それが戦い方に影響することはあるまい。昨年メジャー新記録の307本塁打を放った打線は、ジョシュ・ドナルドソンの加入でさらに強化され、デレク・ファルビーGMも「ワールドシリーズに進めるチーム」と自信たっぷりに宣言している。

 対抗馬はホワイトソックス。ヨアン・モンカダ、エロイ・ヒメネスに新人王筆頭候補のルイス・ロバートら、潜在能力の高い若手が大勢いて、開幕ダッシュを決めれば、勢いに乗って60試合を駆け抜ける――という展開も想像できる。