プロ野球

【12球団U-23充実度ランキング│5位:中日】好ドラフト連発で若手有望株の宝庫へ。問われる球団の育成哲学

SLUGGER編集部

2020.09.07

高卒新人とは思えないほど柔らかい打撃が特徴の石川。次代の4番として期待は大きい。写真:産経新聞社

 有望な若手選手をどれだけ多くそろえているかがチームの将来を左右する。今回は各球団のU-23、すなわち23歳以下の選手の充実度を、「一軍での活躍度」「個々の選手のポテンシャル」「選手層の厚さ」をそれぞれA~Dの4段階で評価した上で12球団を格付けし、カウントダウン形式で紹介していく(年齢は9月1日時点)。若手有望株がきら星のごとく揃い、低迷脱出の希望が出てきた中日。あとは彼らをいかに育成するかにかかっている。


●中日ドラゴンズ:総合評価5位
活躍度:B- ポテンシャル:A 選手層:A

●主なU-23選手
石川昂弥    内野手    19歳
梅津晃大    投手    23歳
根尾昂    内野手    20歳
藤嶋健人    投手    22歳
石橋康太    捕手    19歳
勝野昌慶    投手    23歳
岡林勇希    外野手    18歳
小笠原慎之介    投手    22歳
郡司裕也    捕手    22歳
山本拓実    投手    20歳
 
 8年連続Bクラスと低迷中だが、ここ数年のドラフトで素材重視の姿勢を明確に打ち出して潜在能力の高い逸材を次々に獲得。甲子園を沸かせた根尾や石川昂を1位指名で獲得したこともさることながら、藤嶋(16年5位)、山本(17年6位)、岡林(19年5位)と下位指名の高校生から有望な人材を輩出しているのも大きい。若手有望株の充実度は12球団でも一、二を争い、上で挙げた10人以外にも、現在ウエスタン・リーグで首位打者を独走中の石垣雅海、快足自慢の高松渡、17年ドラフト1位指名の鈴木博志らがおり、層はかなり厚い。

 外国人選手にも優れた若手が多いのもドラゴンズの特徴で、クローザーのライデル・マルティネス、先発のヤリエル・ロドリゲスは23歳、プロ野球史上でも珍しい助っ人捕手として話題を集めたアリエル・マルティネスは24歳。3人ともすでに一軍で結果を出しており、今後も成長が期待できる。