プロ野球のペナントレースは21日、パ・リーグの３試合を行なった。首位・西武は１−６で楽天に逆転負けしたが、２位・ソフトバンクも１－８で日ハムに敗れたため、優勝マジックは「３」に。もう１試合はオリックスが３－１でロッテに連勝した。

　粘りの楽天が逆転勝ちして西武に雪辱した。
　試合は西武の先発・今井達也が７回を５安打無失点で抑えたのに対し、楽天は先発・福井優也が３イニングを無失点に抑えてゲームを作ると、２番手の辛島航も好投を見せて対抗。６回までお互いゼロ行進の投手戦を展開した。

　均衡を破ったのは西武だった。
　７回表、先頭の外崎秀汰が遊撃への内野安打で出塁すると、１死から栗山巧が右翼前安打を放ち、１、３塁とチャンスを拡大した。ここで、８番・木村文紀が２ボール１ストライクからスクイズを成功させ１点を先制した。豪快ではない緻密な攻めを見せた西武。うまい試合運びだった。 　しかし、粘る楽天は８回に反撃を見せた。
　太田光に代打・藤田一也を送ると、ベテランは一振りで同点に追いついて見せた。右翼スタンドにソロ本塁打を打ち込んだのだ。続く辰巳涼介が中前安打で出塁。１死後、茂木栄五郎が左翼前安打で続くと浅村敬遠の後、４番・ブラッシュは押し出し死球で１点を追加した。

　西武ベンチはこの回から勝ち継投の平井克典を上げていたが、ここで野田昇吾にスイッチ。しかし、野田は銀次に中前適時打を許すと、押し出しとウィーラーの犠牲フライなどで、この回計６失点を喫した。

　楽天はこの勝利でＣＳ進出をぐいっと引き寄せた。

　同点弾の藤田は「今日は本当に負けられない試合だった。塁に出てつなぎたいと思って打席に入り、一番いい結果になりました。１点のあともベンチは元気が出て明るかったので、６得点につながったと思う」と貴重な１勝を噛み締めていた。