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プロ野球

【2020ドラフト総括:阪神】佐藤輝明の指名で浮かれるなかれ、注目されるのは育成方針。高校生野手の補充がマイナスポイント

西尾典文

2020.10.29

佐藤輝の指名成功は◎だが、即戦力として期待すると痛い目に? 長期的な育成が大事になる。写真:大友良行

佐藤輝の指名成功は◎だが、即戦力として期待すると痛い目に? 長期的な育成が大事になる。写真:大友良行

 今年も大いに盛り上がったドラフト会議。果たして各チームは狙い通りの指名ができたのだろうか? 事前のチーム状況を改めて整理しながら、阪神のドラフトを振り返ってみよう。

【指名選手】
1位 佐藤輝明(内野手/近畿大)
2位 伊藤将司(投手/JR東日本)
3位 佐藤蓮(投手/上武大)
4位 榮枝裕貴(捕手/立命館大)
5位 村上頌樹(投手/東洋大)
6位 中野拓夢(内野手/三菱自動車岡崎)
7位 高寺望夢(内野手/上田西高)
8位 石井大智(投手/四国IL・高知)
【育成】
1位 岩田将貴(投手/九州産業大)
 
 事前のドラフト展望では、中軸候補となる若手野手の獲得が最優先のテーマだった阪神。その最大目標に最もかなう存在である佐藤輝を4球団競合の末に見事に引き当て、これだけでかなりのプラス評価がつけられる。

 大山悠輔が完全に一本立ちし、高卒ルーキーの井上広大も二軍で結果を残しているが、ここに佐藤が加わることで、数年後には日本人野手三人によるクリーンナップ結成の夢も広がる。ただ気を付けなければいけないのは、「佐藤輝は決して即戦力候補ではない」というところだ。

 確かに当たれば飛ばす力はあるものの、この秋も試合数以上の三振を喫しており、弱点もまだまだ多い。キャンプではフィーバーとなることが予想されるが、しばらくは二軍で経験を積んで、3年目くらいにレギュラーを狙うくらいのタイムスパンで考えておくのが妥当だろう。結果を求めすぎてバッティングが小さくなることだけは避けたい。
 

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