いよいよ21日から日本シリーズが始まる。「日本一」を賭けた大一番では、長く語り継がれるべき名勝負がいくつも繰り広げられてきた。シリーズ開幕を前に、2010年代の日本シリーズから名勝負5試合をピックアップして振り返ってみよう。
■2試合連続延長戦の壮絶な死闘の末に「史上最大の下克上」成る
【2010年第7戦】ロッテ8-7中日(延長12回/ナゴヤドーム)]
ロッテが王手をかけて臨んだ第6戦は、延長15回で決着がつかずにシリーズ24年ぶりの引き分け(2対2)。試合時間5時間43分は史上最長で、両チームの出場選手44人も最多とまさに総力戦だった。翌日の第7戦は初回から点の取り合いになり、ロッテが7回に7対6と勝ち越し。だが、9回に登板した抑えの小林宏之が同点に追いつかれ、シリーズ3度目の延長戦へ突入する。
延長12回、ロッテはその年、日本新の47ホールドを記録した浅尾拓也から2死二塁のチャンスを作り、8番の岡田幸文が打席へ。4イニング目に入った浅尾の速球に対して、短く持ったバットを振り抜くと、打球は外野手の頭を超える決勝タイムリー三塁打となった。シーズン3位のロッテがポストシーズンを驚異的な粘り強さで勝ち抜き、5年ぶりの日本一に到達した。
■絶体絶命のピンチで幕を切った「森福の11球」
【2011年第4戦】ソフトバンク2-1中日(ナゴヤドーム)
2対1とリードした6回、ソフトバンクは先発のDJ・ホールトンが無死満塁のピンチを招く。ここで救援のマウンドに上がったのが左のスペシャリスト・森福允彦だった。二遊間が大量失点を防ぐために中間守備を敷く中、森福は「ゼロで抑えようと思っていた」。まずは、初戦で決勝本塁打を放っていた小池正晃に自分のスウィングをさせず、空振り三振に斬ってとる。続く平田良介が放ったレフト前への浅い飛球は内川聖一がスライディングキャッチ。最後は谷繁元信をショートゴロに打ち取った。
11球で極限の状況をしのいだ仕事人は、回跨ぎながら7回も三者凡退に仕留める。虎の子の1点を守り抜いてシリーズをタイに戻したソフトバンクは、最終的に4勝3敗で中日を下して頂点に立った。
■2試合連続延長戦の壮絶な死闘の末に「史上最大の下克上」成る
【2010年第7戦】ロッテ8-7中日(延長12回/ナゴヤドーム)]
ロッテが王手をかけて臨んだ第6戦は、延長15回で決着がつかずにシリーズ24年ぶりの引き分け(2対2)。試合時間5時間43分は史上最長で、両チームの出場選手44人も最多とまさに総力戦だった。翌日の第7戦は初回から点の取り合いになり、ロッテが7回に7対6と勝ち越し。だが、9回に登板した抑えの小林宏之が同点に追いつかれ、シリーズ3度目の延長戦へ突入する。
延長12回、ロッテはその年、日本新の47ホールドを記録した浅尾拓也から2死二塁のチャンスを作り、8番の岡田幸文が打席へ。4イニング目に入った浅尾の速球に対して、短く持ったバットを振り抜くと、打球は外野手の頭を超える決勝タイムリー三塁打となった。シーズン3位のロッテがポストシーズンを驚異的な粘り強さで勝ち抜き、5年ぶりの日本一に到達した。
■絶体絶命のピンチで幕を切った「森福の11球」
【2011年第4戦】ソフトバンク2-1中日(ナゴヤドーム)
2対1とリードした6回、ソフトバンクは先発のDJ・ホールトンが無死満塁のピンチを招く。ここで救援のマウンドに上がったのが左のスペシャリスト・森福允彦だった。二遊間が大量失点を防ぐために中間守備を敷く中、森福は「ゼロで抑えようと思っていた」。まずは、初戦で決勝本塁打を放っていた小池正晃に自分のスウィングをさせず、空振り三振に斬ってとる。続く平田良介が放ったレフト前への浅い飛球は内川聖一がスライディングキャッチ。最後は谷繁元信をショートゴロに打ち取った。
11球で極限の状況をしのいだ仕事人は、回跨ぎながら7回も三者凡退に仕留める。虎の子の1点を守り抜いてシリーズをタイに戻したソフトバンクは、最終的に4勝3敗で中日を下して頂点に立った。