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プロ野球

野手史上初の両リーグMVPの小笠原、虎の鉄人・金本、鷹に黄金期をもたらした内川――最も活躍したFA選手ランキング

SLUGGER編集部

2020.12.10

ソフトバンクへの入団会見での内川(左。右は当時の秋山幸二監督)。彼の加入とともにホークスの黄金期が幕を開けた。写真:産経新聞社

ソフトバンクへの入団会見での内川(左。右は当時の秋山幸二監督)。彼の加入とともにホークスの黄金期が幕を開けた。写真:産経新聞社

 FA選手の獲得は、常にオフの補強の“目玉”となる。それだけに選手にかかる期待も大きい。ここでは、期待通りの活躍を見せ、チームに大きく貢献した7人の選手を、独断と偏見でランク付けした。

▼7位 工藤公康
1994年オフ 西武→ダイエー(1億6000万円)
 前年まで17年連続Bクラスに沈んでいたダイエーが、チーム再建のために招き寄せたのが西武黄金時代のエース工藤だった。移籍後も数々のタイトルを獲得して実力を発揮しただけでなく、若手捕手の城島健司を熱心に指導するなど、チームの強化に心を尽くした。その甲斐あってダイエーは徐々に順位を挙げ、98年には21年ぶりにAクラス入り。迎えた99年、工藤はエースとして最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得、MVPにも選ばれる大活躍を見せると、チームはついに福岡移転後初の日本一を達成した。それを置き土産に、工藤は2度目のFA宣言で巨人へ去った。
 

▼6位 和田一浩
2007年オフ 西武→中日(3年8億4000万円)
30歳のシーズンに初めて規定打席に到達した遅咲きの大砲が、07年オフに中日へ移籍。岐阜県出身で幼少期から中日ファンだったということもあり、わずか数分の交渉で入団を決めたという。すでにこの時35歳だったが、その打棒は衰えることなく、新天地でも主砲として活躍。10年にはリーグトップのOPS1.061、37本塁打を記録して4年ぶりのリーグ優勝に貢献し、38歳にしてMVPを受賞した。その後も安定した好成績を残し、15年には2000本安打に到達、打率.298を記録したが、この年限りでユニフォームを脱いだ。

▼5位 稲葉篤紀
2004年オフ ヤクルト→日本ハム(6000万円)
 ヤクルト時代も走攻守を備えた好選手だったが、北の大地で一回りも二回りもステップアップした。04年オフにメジャー移籍を目指してFA宣言したものの獲得球団は現れず、結局、日本ハムへ入団したが、年俸は前年よりダウン(7800万円→6000万円)。だが、この移籍が稲葉の転機となった。移籍2年目の06年には26本塁打、OPS.878を記録して北海道移転後初の日本一に貢献。小笠原が巨人へ去った07年には打率.334で首位打者に輝き、日本ハムに黄金時代をもたらした。チャンスで打席に入るとファンが飛び跳ねて応援する“稲葉ジャンプ”は札幌ドームの名物となり、文字通り球場全体を揺るがすほどの人気を誇った。
 

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