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プロ野球

吉住、近藤は育成で再出発も…ドラフト1位なのにわずか数年で戦力外になった選手の共通点とは?

西尾典文

2020.12.16

“外れ外れ外れ1位”でのプロ入りから3年で戦力外となった吉住。育成選手として再出発することになった。写真:産経新聞社

“外れ外れ外れ1位”でのプロ入りから3年で戦力外となった吉住。育成選手として再出発することになった。写真:産経新聞社

 このオフも多くの選手が自由契約となったプロ野球界。その中には吉住晴斗(ソフトバンク)、近藤弘樹(楽天)という2017年のドラフト1位で入団した2人も含まれていた。幸い、吉住は育成選手として再契約、近藤も同じく育成選手としてヤクルトと契約することが発表されたが、わずか3年で戦力外となったことに対してファンからも驚きの声が上がった。

 しかし、ドラフト1位で入団しながらもまったく戦力にならず、短期間で戦力外となる例は決して少なくない。今回は、そんな選手にはどのような共通点があったのか探ってみたいと思う。

 統一ドラフトとなった2008年以降で、5年以内に戦力外となった選手を並べてみると以下のような顔ぶれとなった。

甲斐拓哉(東海大三→08年オリックス1位):4年
蕭一傑(奈良産業大→08年阪神1位):4年
北方悠誠(唐津商→11年横浜1位):3年
川上竜平(光星学院→11年ヤクルト1位):5年
松本竜也(英明→11年巨人1位):4年 ※野球賭博により契約解除
柿田裕太(日本生命→13年DeNA1位):4年
竹下真吾(ヤマハ→14年ヤクルト1位):3年
野村亮介(三菱日立パワーシステムズ横浜→14年中日1位):3年
 
 最も短いのは今年の近藤、吉住と同じ3年。そして川上以外全員が投手という結果となっている。松本は野球賭博という特殊な事情はあったものの、二軍でも結果を残せておらず、長く球団に残った可能性は低かっただろう。

 まず近藤、吉住も含めた10人に共通しているのは、複数球団による競合でのドラフト1位ではないという点だ。単独指名も野村と甲斐の2人だけで、残りの9人はいわゆる“外れ1位”だった。同じドラフト1位でも、目玉クラスの選手とは入団時点で実力もポテンシャルの高さも差があったことは否めない。

 さらに、この10人についてアマチュア時代に抱えていた課題や、ドラフト指名時点で評価が高くなった理由などによって分類すると、以下のように分けられる。
 

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