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MLB

勢いに乗るナショナルズをリーグ最高勝率ドジャースが迎え撃つ!【MLB地区シリーズ展望】

スラッガー編集部

2019.10.03

レギュラーシーズンの対戦はドジャースの4勝3敗。16年の地区シリーズでもドジャースが3勝2敗で勝利した。今回はどうなる? (C)Getty Images

レギュラーシーズンの対戦はドジャースの4勝3敗。16年の地区シリーズでもドジャースが3勝2敗で勝利した。今回はどうなる? (C)Getty Images

 MLBのプレーオフは明日(現地10月3日/日本時間4日)からナショナル・リーグの地区シリーズがスタートする。今回はナ・リーグ最高勝率で悲願の世界一を狙うドジャースと、ワイルドカード・ゲームを劇的な勝利で飾ったナショナルズの地区シリーズを展望していく。

●ビューラーに第1戦を託した「意味」

 第1戦の先発が発表されると、驚きの声が上がった。ナショナルズはワイルドカード・ゲームでマックス・シャーザーとスティーブン・ストラスバーグを起用したこともあり、予想通りパトリック・コービンを立てたが、ドジャースはエースのクレイトン・カーショウでも、最優秀防御率のタイトルを獲得したリュ・ヒョンジンでもなく、ウォーカー・ビューラーを持ってきたのだ。今季14勝、防御率3.26の好成績を残し、オールスターにも選出されるなど実力は十分のビューラーだが、カーショウとリュより実積は下。それでも、デーブ・ロバーツ監督が24歳の本格派右腕を抜擢したのには理由がある。
 
 ビューラーは今季ドジャー・スタジアムで防御率2.86、WHIP0.88、K/BB11.20と滅法強い(敵地では3.66/1.19/K.BB3.81)。今季のナショナルズ戦でも、ホームでは7回無失点と好投している一方、敵地では5.1回4失点という結果だった。シリーズが第5戦までもつれた際に、再びホームでビューラーを起用できる"保険"的な意味合いも考えてのことだろう。
 
●精彩を欠くシャーザーの左打者攻略のカギはスライダー
 ワイルドカード・ゲーム展望でも危惧していた通り、背中と肩の故障から復帰したばかりのシャーザーの状態が思わしくない。空振り率はむしろ故障前より優秀な数字を残しているのだが、本塁打を浴びるケースが目立つ。8月末の復帰からワイルドカード・ゲームまでの8登板で10被本塁打を献上。しかも、すべて左打者に打たれている。

 対してドジャースは本塁打・出塁率・長打率がリーグ1位の強力打線、しかもその中核を担うのはコディ・ベリンジャー(47本塁打、OPS1.035)、マックス・マンシー(35本塁打、OPS.889)、ジョク・ピーダーソン(36本塁打、OPS.876)ら左のスラッガーたちだ。「シャーザー対ドジャースの左打者の対決も、シリーズを左右するカギになるだろう。

 ただ、シャーザー、そしてナショナルズにとって心強いデータが1つある。それは、ドジャース打線がスライダーに手を焼いていることだ。打率.220、長打率.394はいずれもメジャー10位。シャーザー、そして第1戦先発のコービンはともに球界屈指のスライダーの使い手として名を馳せる。うまくこのボールを活用できれば、最強打線を封じ込める可能性が高くなるはずだ。

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