プロ野球

菅野智之は「実力を発揮できれば、先発2番手と同等」。米メディアがスカウトの言葉を紹介

白鳥純一

2020.12.23

現地メディアは「活躍できるかどうか不透明な部分はある」ことを前提としたうえで、「少なくとも先発ローテーション4番手」の実力はあるとした。(C)THE DIGEST

 2年連続セ・リーグ優勝の巨人から、ポスティング制度でのメジャーリーグ移籍を目指す菅野智之投手について、アメリカの『YAHOOスポーツ』が「(ニューヨーク)メッツは菅野の契約に署名する必要があるのか?」というタイトルで、菅野の特徴やFA戦線の状況を紹介している。

 メッツはローテーション投手を探しており、トレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)、ジェイク・オドリッジ(ミネソタ・ツインズ)、田中将大(ニューヨーク・ヤンキース)などのF A選手への接触を試みているほか、ルイス・カスティーヨ(シンシナティ・レッズ)、ブレイク・スネル(タンパベイ・レイズ)の複数チーム間トレードに巻き込まれる可能性もあるという。そのうえで、菅野を獲得すべきかどうかについての論説を展開した。
 
 同サイトでは、菅野のポスティングでの獲得期限が1月7日の午後5時(米国時間)までであることを伝えたうえで、2020年シーズンに2年ぶりの3度目の最多勝と初の勝率1位、さらには2年ぶり4度目のゴールデングラブ賞を獲得した菅野に対し、「(来シーズンから)メジャーリーグに移籍してくる他の選手と同様に、アメリカでどの程度の成績を残せるかは不透明」とした。
 
 あわせて、日本のプロ野球は、メジャーリーグに次ぐ世界2番目の実力を持つリーグであることにも言及。「菅野は日本のプロ野球ではエリートであり、キャリアの通算防御率は2.34、WHIPは1.03という成績を残している。メジャーリーグで活躍できるかどうか不透明な部分はあるものの、スカウトは菅野が少なくとも先発ローテーションの4番手。実力を最大限に発揮できれば、先発2番手の投手と同等の力を持っていると見ている。速球とスライダーに加えて、信じられないほどの制球力がある。彼は1シーズンあたり41四球以上を出したことがない」と菅野を評価した。
 
 また、同メディアはメッツのサンディ・オルダーソン社長が「国際フリーエージェントの市場に目を光らせている」ことを強調。実際の菅野獲得に向けては、他のFA選手の動向も関連してくると思われるが、注目の一人であることに変わりはないようだ。

文●白鳥純一(フリーライター)