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プロ野球

「被本塁打率」「QS率」リーグベストは菅野、大野ではなく阪神の2人【表彰されざる男たち(セ・リーグ投手編)】

藤原彬

2020.12.24

安定感が持ち味の西。6イニング以上&自責点3以下のクオリティ・スタートを21先発中17回も記録した。写真:産経新聞社

安定感が持ち味の西。6イニング以上&自責点3以下のクオリティ・スタートを21先発中17回も記録した。写真:産経新聞社

 勝利数や奪三振、防御率など個人タイトルの対象部門以外の主要カテゴリーのベスト3を紹介していく。今回はセ・リーグ投手編だ。
(※率系部門は先発で80投球回以上17人、救援で40投球回以上19人を対象)

■奪三振率(奪三振×9÷投球回)
【先発】
1.柳裕也(中日)9.32
2.森下暢仁(広島) 9.10
3.大野雄大(中日) 8.96
【救援】
1.石山泰稚(ヤクルト) 11.69
2.菊池保則(広島) 11.36
3.パットン(DeNA) 11.04

 規定投球回には達していないが、80イニング以上では柳がリーグ1位。過去2年の奪三振率はリーグ平均以下だが、チェンジアップの高速化など変化球の改良を結果に結び付けた。新人王の森下はプロ初完封を飾った8月14日の阪神戦でシーズン最多の12奪三振。石山は“三振しない男”宮﨑敏郎(DeNA)と7度の対戦で4三振(無安打)に斬った。

■与四球率(与四球×9÷投球回)
【先発】
1.秋山拓巳(阪神) 0.96
2.福谷浩司(中日) 1.27
3.大野雄大(中日) 1.39
【救援】
1.祖父江大輔(中日) 1.25
2.石山泰稚(ヤクルト) 2.22
3.三嶋一輝(DeNA) 2.45

 奪三振率がリーグの先発と救援で最も低い秋山(5.14)と祖父江(6.26)だが、与四球率で1位。秋山は18先発中10試合が無四球で、2先発した巨人戦とDeNA戦は四球を与えず。福谷と大野は3四球以上が一度だけ。祖父江は10試合以上連続無四球が3度と、安定感抜群だった。リーグワーストは先発も救援も広島の遠藤淳志(4.37)と塹江敦哉(4.17)。
 
■K/BB(奪三振÷与四球)
【先発】
1.大野雄大(中日) 6.43
2.福谷浩司(中日) 5.54
3.秋山拓巳(阪神) 5.33
【救援】
1.石山泰稚(ヤクルト) 5.27
2.祖父江大輔(中日) 5.00
3.マルティネス(中日) 4.08

 三振と四球の比率により投球の優劣を測る指標で、1位の大野は昨季の3.63からキャリハイまで上昇させた。福谷は左打者に対して被打率.280とよく打たれながら、不思議とK/BBは9.75まで跳ね上がった。得点圏に走者を置いた石山は、25三振を奪ってわずか3与四球の肝っ玉ピッチング。先発はサンチェス(巨人)の1.74がワースト。

■QS率(QS÷先発数)
1.西勇輝(阪神) 81.0%
2.菅野智之(巨人) 80.0%
2.大野雄大(中日) 80.0%

 6イニング以上を投げて自責点3以内の回数を示すQSの割合。西が沢村賞を争った2人を凌駕。QS数17回は2年連続リーグ1位と安定感は健在だった。菅野はリーグ優勝決定後の2先発を調整として5イニングのみで退いたが、それを除けば88.9%だった。勝ち星に恵まれなかったのは青柳晃洋(阪神)で、QS13回に対して7勝のみ。
 

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