セ・リーグのクライマックスシリーズが本日14時より開幕する。
ファーストステージでは2位のDeNAと、ペナントレース最終盤に怒涛の6連勝で広島を逆転した3位の阪神が対決する。
リーグ順位こそDeNAが上だが、両者の直接対決に限るとその構図は逆転する。シーズンの対戦成績は阪神の16勝8敗1分。横浜スタジアムでの対戦成績も阪神の8勝4敗、1試合平均4.83得点、8月20日からの直接対決では6勝1敗と、阪神からすればカモと言っていいくらいに差がついているのだ。
DeNAのラミレス監督はシーズン中、「それがベースボールだ」と語り、阪神との対戦成績について意に介していない様子だったが、短期決戦となるとそうは言っていられないだろう。 初戦の先発はDeNAが石田健大、阪神は西勇輝と発表されている。
この発表にはちょっと驚いたが、石田は対阪神戦、すべてリリーフながら7試合で防御率0.00と好成績を残している。短期決戦に備えての思い切った策であると同時に、投手キャプテンでもある石田への厚い信頼もうかがえる。
一方の西は、DeNA戦は4試合に投げて1勝1敗ながら防御率は1.88と、こちらも相性がいい。今永昇太と投げ合った9月28日の対戦では、5回無失点で勝ち投手になっている。
第2戦は、DeNAは今永昇太、ルーキーの上茶谷大河と2つの可能性を残すが、1戦目の試合の趨勢次第では起用法は大きく変わるだろう。阪神は青柳晃洋で間違いないはずだ。
阪神の投手陣でキーになるのはガルシアの起用法だ。
昨季13勝を挙げて中日から移籍してきたガルシアは、シーズン序盤から本来の投球ができていなかった。しかし、シーズン終盤に負けられない試合が続く中で、矢野燿大監督はガルシアを第2先発的な役割で使ってきた。そしてガルシアも期待に応え、3試合のリリーフで6イニングを投げて無失点と好投している。
短期決戦では「6、7回を3失点以内でゲームを作る」などと流暢なことは言っていられない。おそらく阪神は、シーズン終盤の戦いで見せていたガルシアの起用法をCSでも継続するだろう。DeNAも、石田が本調子でないと判断したら、今永をつぎ込んでくる可能性は十分ある。