2020年、神宮球場で行われたヤクルトの主催試合は60試合。そのうち、有観客で開催されたのは46試合だった。どれも同じ1試合ではあるのだが、その受け取り方は個々人によって変わってくる。今年も神宮でのヤクルト戦すべてを現地観戦した筆者が、特に心に残った5試合を独断と偏見で紹介する。
▼5位:神宮で観戦できるありがたみを改めて痛感
7月24日 ヤクルト 5-5 巨人
6月19日に無観客で開幕したプロ野球。そこからおよそ1ヵ月が経過したこの日、神宮では今季初めての有観客試合が行われた。神宮球場に通うヤクルトファンにとっては、この日が開幕戦。年間シートもすべて払い戻しとなったため、常連のファンもほとんどがいつもとは異なる席に着く。
それでも、いつもの席付近にはいつもの人たちがいる。日常が少しだけ戻ってきた。野球を現地で観ることのできるありがたみを改めて認識した。試合はヤクルトが5点のリードを守りきれず、悔しい引き分けとなったけれども、現地で観戦できた喜びが圧倒的に上回った。
▼4位 投手コーチの「仕事」は運用や指導だけじゃない
10月13日 ヤクルト 1-8 DeNA
1対3とヤクルトが2点のビハインドで迎えた7回のマウンドに登ったのは長谷川宙輝だった。2点差ならまだ何とかなる。そんな思いも虚しく、瞬く間に5失点。勝利への灯がほぼ消えた。多くのヤクルトファンが意気消沈したことは想像に難くないが、それ以上に長谷川は悔しい思いを持っていたはずだ。
試合終了後、そんな気持ちを慮るように、斎藤隆投手コーチは長谷川に寄り添いながら引き上げていった。神妙な顔つきで話を聞く長谷川。コーチの役割は技術指導や投手の運用だけじゃない。そんなことを考えさせられた試合だった。
▼3位 五十嵐が最後のマウンドに向かうまでの「30秒」
10月25日 ヤクルト 1-5 中日
日米通算で900試合以上に登板した五十嵐亮太が臨む現役最後の公式戦ということで、少し複雑な気持ちを抱えながら出番を待っていた。ヤクルトが4点ビハインドの7回裏、ユニフォーム姿の五十嵐がブルペンに入ると、場内の空気が一変する。いつもとは比べものにならない数のレンズ、そしてスマホが五十嵐へと向けられた。
▼5位:神宮で観戦できるありがたみを改めて痛感
7月24日 ヤクルト 5-5 巨人
6月19日に無観客で開幕したプロ野球。そこからおよそ1ヵ月が経過したこの日、神宮では今季初めての有観客試合が行われた。神宮球場に通うヤクルトファンにとっては、この日が開幕戦。年間シートもすべて払い戻しとなったため、常連のファンもほとんどがいつもとは異なる席に着く。
それでも、いつもの席付近にはいつもの人たちがいる。日常が少しだけ戻ってきた。野球を現地で観ることのできるありがたみを改めて認識した。試合はヤクルトが5点のリードを守りきれず、悔しい引き分けとなったけれども、現地で観戦できた喜びが圧倒的に上回った。
▼4位 投手コーチの「仕事」は運用や指導だけじゃない
10月13日 ヤクルト 1-8 DeNA
1対3とヤクルトが2点のビハインドで迎えた7回のマウンドに登ったのは長谷川宙輝だった。2点差ならまだ何とかなる。そんな思いも虚しく、瞬く間に5失点。勝利への灯がほぼ消えた。多くのヤクルトファンが意気消沈したことは想像に難くないが、それ以上に長谷川は悔しい思いを持っていたはずだ。
試合終了後、そんな気持ちを慮るように、斎藤隆投手コーチは長谷川に寄り添いながら引き上げていった。神妙な顔つきで話を聞く長谷川。コーチの役割は技術指導や投手の運用だけじゃない。そんなことを考えさせられた試合だった。
▼3位 五十嵐が最後のマウンドに向かうまでの「30秒」
10月25日 ヤクルト 1-5 中日
日米通算で900試合以上に登板した五十嵐亮太が臨む現役最後の公式戦ということで、少し複雑な気持ちを抱えながら出番を待っていた。ヤクルトが4点ビハインドの7回裏、ユニフォーム姿の五十嵐がブルペンに入ると、場内の空気が一変する。いつもとは比べものにならない数のレンズ、そしてスマホが五十嵐へと向けられた。