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プロ野球

難病ALSと闘う患者に日本シリーズを見せてあげたい――頂上決戦の裏側で起こったもう一つのドラマ

筒居一孝(SLUGGER編集部)

2020.12.28

日本シリーズ観戦を無事に終えたMさん(写真中央)。医療スタッフの力を結集した万全の準備が、最高の思い出を作ってくれたという。写真:ご本人提供

日本シリーズ観戦を無事に終えたMさん(写真中央)。医療スタッフの力を結集した万全の準備が、最高の思い出を作ってくれたという。写真:ご本人提供

 11月21日、京セラドーム。日本シリーズ第1戦のプレイボールの声に、感慨深く耳を澄ませていた人がいた。大阪市東成区在住の50代男性、Mさんだ。

 三塁側の車椅子席から試合を見ていたMさんは、四肢や全身の筋力が著しく低下してしまう筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病と、2年前から闘い続けている。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの協力を得て、自宅でのリハビリにも精力的に取り組んでいた。

 そんな闘病生活の中で励みになっていたのが、プロ野球だった。中学時代からキャッチャーを務め、名捕手・野村克也が憧れの存在だったMさんは、奥さんが「野球の話をしている時が一番生き生きしている」と語るほどの野球好き。昨年は、球場に8回も足を運んだほどだった。
 
 だが、新型コロナウイルスの感染拡大によってプロ野球の開幕が遅れ、開幕してからもしばらくは無観客試合に。病状の進行も相まって、思うように球場へ行けなくなってしまったMさんは、大きく気落ちしてしたという。そんなMさんを見かねた周囲の人が、「何かやりたいことはないですか?」と声をかけた。

 しかし、Mさんには「人に迷惑をかけたくない」という思いがあったのだろう。その問いかけに、当初は「(やりたいことは)特にない」と答えたという。それでも、Mさんの野球好きを知っていた奥さんが熱心に聞き出し、ついにMさんは「日本シリーズを見に行きたい」と答えてくれた。しかも今回、日本シリーズの舞台となった京セラドーム大阪は、以前勤めていた会社の仲間たちと一緒に試合をしたこともある思い出の球場だった。
 

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