高校野球

【センバツで"見るべき"10名のドラフト候補生】大注目は本格派の片鱗を見せる小園健太。双璧は…〈SLUGGER〉

西尾典文

2021.02.06

市立和歌山の小園健太は高校生とは思えないレベルの変化球と投球術を持つ一番の注目選手だ。写真:産経新聞社

  出場32校が発表された今年の選抜高校野球。2021年のドラフトは高校生投手が豊作と言え、出場校の選手たちの中にも注目株が多数ひしめいている。そこで、今回の選抜で注目のドラフト候補の中から厳選した10人について、その特長と大会で注目すべきポイントについて紹介していこう。

【表】2021ドラフト候補ランキング1~50位一覧

■小園健太[投手・市立和歌山高]
(こぞの・けんた/右投右打)
将来像:金子弌大(日本ハム)
 投手、野手含めて最注目はやはり小園だ。高校生とは思えないレベルの変化球と投球術で、すでに"勝てる"投手の雰囲気を持っているのが何よりも魅力。本調子であれば、春の段階で打ち崩すことは容易ではない。このまま目玉になれるかどうかのポイントはストレートのアベレージ。秋の時点では140キロ台前半が多かっただけに、奥川恭伸(ヤクルト)や高橋宏斗(中日)のレベルにどこまで近づけるかに注目だ。
タイプ診断:#大型本格派右腕 #多彩な変化球 #スター候補

■畔柳亨丞[投手・中京大中京高]
(くろやなぎ・きょうすけ/右投右打)
将来像:西勇輝(阪神)
 好投手が多い中で、小園と双璧とも言える存在。上背こそ先輩の高橋宏斗(中日)より一回り小さいが、躍動感あふれるフォームと力強い腕の振りは決して引けを取らない。秋の時点ではストレートの勢いに関しては小園を確実に上回っているように見えた。一方で変化球の制球には不安定なところがあったのは課題と言える。その点がレベルアップしていれば、小園を上回る評価を得る可能性も十分にあるだろう。
タイプ診断:#急成長 #安定感
 
■関戸康介[投手・大阪桐蔭高]
(せきど・こうすけ/右投右打)
将来像:福谷浩司(中日)
 中学時代から140キロを超えるスピードを誇り、2年夏にマークした154キロは現時点では世代最速。しかしここまでは小さい故障もあって万全の状態で投げられた時期は少なく、秋の成績ももうひとつだった。まずは体調面が注目ポイント。他にも好投手が多く、短いイニングを全力で投げられる可能性は高いだけに、リミッターを外した時にどんなボールを投げるのかが楽しみだ。
タイプ診断:#剛腕 #スーパー中学生