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「ケンタは素晴らしすぎた」殿堂入りの大投手も絶賛!前田健太を“開幕投手”にした米歴代2位の数字とは?

THE DIGEST編集部

2021.03.15

かつてレッドソックスやエクスポズで異彩を放ったマルティネス(右)。そんな大投手に近づいた前田(左)のデータとは? (C) Getty Images

 ツインズの前田健太が、メジャー挑戦5年目で大役を任された。

 現地時間3月14日、前田は今春オープン戦で3度目の先発マウンドに上がると、ボストン・レッドソックスを相手に4回無安打無失点、1四球5奪三振と好投。この春のオープン戦3試合の登板で、計9イニングを1安打無失点と抜群の投球を見せていた32歳の右腕は、試合後にロッコ・バルデリ監督から開幕投手に任命されたのだ。

 選手の自主性を重んじる39歳の青年監督が「昨年のケンタの投球はあまりに素晴らしすぎた」というように、昨シーズンの前田は圧巻だった。防御率2.70をマークして、サイ・ヤング賞投票では、インディアンスの剛腕シェーン・ビーバーに次ぐ2位ともなった。

 過去2年連続で開幕投手を務めてきたホゼ・ベリオスも候補に上がっていたが、昨シーズンからの好調ぶりを継続している今春の前田を見て、バルデリ監督が「現時点でケンタ以外にはあり得ない」と任命するも納得だ。

 現地メディアでも前田の開幕投手任命には満場一致といった様子だ。地元紙『Star Tribune』は、「ツインズが開幕のボールをマエダに託す」と銘打った記事で、贔屓チームの決定に対して、こう綴った。

「2020年に圧巻のパフォーマンスを見せたことを想えば、今年の開幕投手をマエダ以外の誰かが務めることを想像するのは困難だった。バルデリ監督をはじめとするツインズ首脳陣の決定は秘密にされてきたが、なんの驚きでもなかった」

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 さらに日夜ツインズの情報を発信し続けている専門メディア『Twinkie Town』は、前田の開幕投手について「当然のことだ」ときっぱり。昨シーズンの投球内容をふまえたレポートを展開した。

「着実に声価を高めてきたマエダが開幕投手を務めるのは必然だった。昨シーズンにリーグ最高の0.75WHIP(投球回あたり与四球・被安打数合計)を記録した彼は、いまや疑いようのないローテーションのエースであり、是が非でも勝ちたい試合で起用するに値する。さらに2番手となるベリオスが安定してくれば、バルデリ監督のツインズは、これ以上にない強烈なワンツーパンチを放てる」

 同メディアが触れている「WHIP」は、1.00未満で超一流とされるが、昨シーズンの前田のそれは、長きに渡るメジャーの歴史でも、殿堂入りの大投手ペドロ・マルティネス(レッドソックス)が2000年に記録した0.74に次ぐ歴代2位なのだ。

 短縮シーズンの記録だけに同等とは言い難いが、現在の実力を十分に推し量る数字だろう。ちなみに他でもないマルティネスは昨年9月に自身のツイッターで前田を「彼はボールを持ったフーディーニ(米国で有名な奇術師)だね」と絶賛していた。

 レッドソックス戦後には、「ちょっと(結果が)良すぎると怖いから、次は点取られたぐらいの方がいいかな」と余裕も見せた前田。広島時代の2015年以来となる大役に世界が注目している。

構成●THE DIGEST編集部
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