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MLB

大谷翔平、“リアル二刀流”は初球先制アーチの衝撃も…あと1球で1050日ぶりの勝利投手を逃す

THE DIGEST編集部

2021.04.05

"リアル二刀流が文字通りフィールドで躍動した。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間4月4日、シカゴ・ホワイトソックス戦に「2番・投手」で出場。渡米後で初めて投打同時の”リアル二刀流”は、投げては5回無失点6奪三振、打っては初回の第1打席に先制ホームランを放つなど驚異的な活躍を披露し、1050日ぶりの勝利投手の権利を手にしている。

 メジャー118年ぶり史上3人目の「2番・投手」は、初回からまさに“オオタニショー”の開演となった。

 初回、2番のアダム・イートンの打席で100.6マイル(161.9キロ)を計測。その裏、第1打席が回ってきた。その初球、大谷は高め97マイル速球(約156キロ)を強振すると、打球は瞬く間にライトスタンドへと消える先制ホームラン。現地のファンもメディアも驚くほかない一撃だった。
 
 この一発はピッチングにも影響を与えたか、2回はデビューから8打席連続ヒットのメジャー記録を樹立したイエルミン・メルセデスをスプリッター、キューバの至宝ルイス・ロバートをスライダーで三振に奪う。3回は先頭打者にこの日初めてのヒットを許し、盗塁で二塁まで進められたものの、再びイートンの打席でメジャー移籍後では自己最速となる101.1マイル(約162.7キロ)で無失点に抑える。

 4回は昨年のア・リーグMVP、ホゼ・アブレイユを空振り三振に仕留めたが、四球でランナーを出すと、メルセデスは再び三振に抑えるものの、後続にフォアボールを与えて2死一、二塁のピンチ。ここで大谷は再びギアを入れなおすと、雄叫び全開のピッチングでロバートを抑え込み、窮地を脱したのだった。

 5回先頭には、長打性の打球を打たれたものの、右翼ホアン・ラガレスの好守が飛び出してこれを阻止。大谷も両手を手に挙げて味方を讃えた。しかし、続くニック・マドリガルにヒット、2死後は自身のけん制悪送球で走者を三塁に進めてしまい、さらに2者連続の四球で満塁の大ピンチを迎える。

 4番ヨアン・モンカダ。その初球を暴投で1失点。耐えられるかどうかの瀬戸際を、大谷は91球目にこの日最速の162.3キロを記録するなど最後の力を振り絞り、フルカウントから空振り三振に仕留めた……かに思われたが、これが振り逃げとなり、守備のミスもあって同点に。1050日ぶりの勝利投手はあと1球で逃すことになった。

 最後はホームのカバーに入った際、相手のスライディングが当たって足を痛めた様子を見せたのは気がかりだったが、最後にもったいない展開となってしまった。

構成●THE DIGEST編集部
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