日本時間の早朝、驚き……いや予期されたニュースが届いた。
現地時間5月11日、タンパベイ・レイズは筒香嘉智を40人ロースターから外す手続き(DFA)を取った。メジャーへの出場にはこの40人枠に入ることが必要であり、事実上の戦力外だ。今後は他球団へのトレードやウェーバーでの移籍、マイナー降格といった可能性もあるが、成績を踏まえるとそれも厳しい状況かもしれない。
筒香の今季成績は26試合、87打席に立って打率.167、0本塁打、5打点、出塁率.244、OPS.462。昨年も結果を残せていればいいが、短縮シーズンとなった2020年も51試合で185打席、打率.197、8本塁打、24打点、出塁率.314、OPS.708だった。
メジャー1年目は平均以下の成績ではあっても、リーグ屈指の四球率14.1%と日本時代と変わらぬ選球眼を発揮し、ハードヒット率も悪くない数字を残すなど見どころはあった。だがしかし、2年契約最終年の今季はキャンプから快音は聞かれず、気づけば2年連続で打率1割台。結局は、これが筒香の「リアルな実力」だったと言えるだろう。
筒香のDFAを受け、ケビン・キャッシュ監督は「タフな決断だった」と語った。人格者でも知られる指揮官のコメントは、おそらく本音も入っているだろう。しかし同時に、彼はデータへの理解も高い監督だ。客観的に筒香の数字を見ていくと、今回のDFAは"必然"だったように思えてくる。いくつか要点をまとめて振り返ってみる。
【1】 "平均150キロ"の世界に対応できず
渡米前から筒香は「速い速球」が苦手と言われていた。それでも、平均球速が144キロ前後の日本球界ではどうにか対応できていたのだが、メジャーでは日本で速いと言われる150キロ(93マイル)が平均の世界。そして案の定、1年目から4シームに苦戦した。
93マイル以上の4シーム打率は、2020年が.065(31打数2安打)、今年は.154(13打数2安打)と結果を残せなかった。いわゆる速球系(4シーム、2シーム、カッター、シンカー)に絞って球速のフィルターをかけなかったとしても、打率.159、.196。当たり前の話だが、変化球の方が相対的に打率は低い。一方でボールにもなるので、投手は扱い方を考えなければならない。では、速球を打てない選手にわざわざ変化球を投げるだろうか。答えは簡単だろう。
現地時間5月11日、タンパベイ・レイズは筒香嘉智を40人ロースターから外す手続き(DFA)を取った。メジャーへの出場にはこの40人枠に入ることが必要であり、事実上の戦力外だ。今後は他球団へのトレードやウェーバーでの移籍、マイナー降格といった可能性もあるが、成績を踏まえるとそれも厳しい状況かもしれない。
筒香の今季成績は26試合、87打席に立って打率.167、0本塁打、5打点、出塁率.244、OPS.462。昨年も結果を残せていればいいが、短縮シーズンとなった2020年も51試合で185打席、打率.197、8本塁打、24打点、出塁率.314、OPS.708だった。
メジャー1年目は平均以下の成績ではあっても、リーグ屈指の四球率14.1%と日本時代と変わらぬ選球眼を発揮し、ハードヒット率も悪くない数字を残すなど見どころはあった。だがしかし、2年契約最終年の今季はキャンプから快音は聞かれず、気づけば2年連続で打率1割台。結局は、これが筒香の「リアルな実力」だったと言えるだろう。
筒香のDFAを受け、ケビン・キャッシュ監督は「タフな決断だった」と語った。人格者でも知られる指揮官のコメントは、おそらく本音も入っているだろう。しかし同時に、彼はデータへの理解も高い監督だ。客観的に筒香の数字を見ていくと、今回のDFAは"必然"だったように思えてくる。いくつか要点をまとめて振り返ってみる。
【1】 "平均150キロ"の世界に対応できず
渡米前から筒香は「速い速球」が苦手と言われていた。それでも、平均球速が144キロ前後の日本球界ではどうにか対応できていたのだが、メジャーでは日本で速いと言われる150キロ(93マイル)が平均の世界。そして案の定、1年目から4シームに苦戦した。
93マイル以上の4シーム打率は、2020年が.065(31打数2安打)、今年は.154(13打数2安打)と結果を残せなかった。いわゆる速球系(4シーム、2シーム、カッター、シンカー)に絞って球速のフィルターをかけなかったとしても、打率.159、.196。当たり前の話だが、変化球の方が相対的に打率は低い。一方でボールにもなるので、投手は扱い方を考えなければならない。では、速球を打てない選手にわざわざ変化球を投げるだろうか。答えは簡単だろう。