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MLB

防御率0.56&打率4割! 球界屈指の剛腕デグロムの投打にわたる異次元の活躍に「MVP!」の声が続々

SLUGGER編集部

2021.06.12

マウンドでも打席でもとにかく躍動するデグロム。大谷の活躍と相まって、今季は将来「二刀流の年」と呼ばれる日が来るかも?(C)Getty Images

マウンドでも打席でもとにかく躍動するデグロム。大谷の活躍と相まって、今季は将来「二刀流の年」と呼ばれる日が来るかも?(C)Getty Images

 ジェイコブ・デグロム(メッツ)の投打にわたる活躍も、もはや異次元と呼べるレベルになっている。現地時間6月11日に行なわれたパドレス戦でのそれも、まさに圧巻だった。

 初回先頭のトミー・ファムに99マイル(約159キロ)を2球続けたデグロムは最終的にはチェンジアップで空振り三振に打ち取ると、続くフェルナンド・タティースJr.には、何と4球続けて100マイル(約161キロ)の4シームを4球も立て続けに投じて、94.9マイル(約152.7キロ)のスライダーで2者連続空振り三振に切って取った。

 4回には再びファム、タティースJr.、そして3番ジェイク・クローネンワースも3者連続三振の餌食に。5回に初安打を打たれてパーフェクトは崩れたものの、今度はデグロムは自らのバッティングでも見せ場を作る。

 メッツが1点先制し、なおも無死二、三塁にチャンスが拡大した局面で打席に立ったデグロムは、相手先発ブレイク・スネルが4球目に投じた4シームを強振。打球は強烈なライナーとなって左中間に飛び、2点タイムリーヒットとなった。これで打率が4割ジャスト、OPSは.840と強打者顔負けの数字だ。
 
 続く6回のピッチングでもキム・ハソンとビクター・カラティニからあっさり連続三振を奪ったデグロムは、早くも2ケタ奪三振に到達。この回限りでマウンドを降りた。6回1安打無失点10奪三振で、防御率は0.56にまで下がったが、これは10回先発した時点では、歴代で最も優秀な数字だという。

 結局、試合は3対2でメッツが勝利。自身の2点タイムリーで今季6勝目を飾ったデグロムは、降板の理由を右ヒジに痛みがあったためとしたうえで、「深刻な懸念のあるレベルではない」とコメント。MRI検査などはせず、通常通りの調整で次回の登板に臨むという。

 これを受けて、ルイス・ロハス監督も「彼は自分の身体を本当によく知っている。彼がそう言うなら、私も心配していない」と発言。今後についてはデグロムの判断を尊重する意向だ。

 まさに歴史的なピッチングを続けながら、打撃でも貢献し続けるデグロムに対し、「MVP」コールは引きも切らない。今季は大谷翔平(エンジェルス)とともに、両リーグのMVPを“二刀流”が獲得するかもしれない?

構成●SLUGGER編集部
 
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