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MLB

「オオタニだけでは救えない」大谷翔平を無駄遣い!? 米専門メディアがエンジェルスの現状を糾弾「何も準備ができていない」

THE DIGEST編集部

2021.07.25

後半戦に入ってからは、不調が続いている大谷。それだけにエンジェルスの苦闘が悪目立ちするようになっている。(C)Getty Images

後半戦に入ってからは、不調が続いている大谷。それだけにエンジェルスの苦闘が悪目立ちするようになっている。(C)Getty Images

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が、今季のメジャーリーグで“主役”となっているのは言うまでもない。故障が完治して迎えた開幕から二刀流で圧巻の活躍を続けるサムライは、現地時間7月20日時点で両リーグトップの34本塁打を記録し、すでに数々の記録を塗り替えている。
【動画】本塁打争いで首位激走中!大谷翔平が放った34号衝撃アーチをチェック

 投手としても14試合に登板している大谷は、今月13日に行なわれたオールスターに、史上初となる二刀流で出場した。その存在価値は、もはやMLB史に残るものとなっているのだ。

 そんな偉才の活躍が目立つ一方、開幕時から上向く兆しが見えないチーム状況については、不満の声が絶えない。

 全く酌量の余地がないわけではない。5月には主砲のマイク・トラウトやベテラン戦士のジャスティン・アップトンら主力が相次いで離脱し、戦力が安定しなかった。とはいえ、開幕時から指摘されている投手陣の不安定さは、シーズンを折り返した今も解消されていない。チーム防御率4.88(30球団中25位)という数字は、明らかな課題だ。

「オオタニの働きを台無しにしている」(『The Athletic』記者ブレント・マグワイア氏)。そんな指摘をする現地の識者やメディアも少なくないなかで、新たに「オオタニだけではエンジェルスは救えない」と銘打った記事を掲載したのは、米専門メディア『Baseball Prospectus』だ。

 日夜、米球界のあらゆるニュースに切り込んでいる同メディアは、アメリカン・リーグ西地区で4位と低迷するエンジェルの現状を「トラウトが入団以来、1度しかプレーオフで戦っていないのにはウンザリする。そして彼らはふたたび負の歴史を繰り返そうとしている」と一刀両断。そのうえで「今のチームは何も準備ができていない」と批判した。
 
「何度も強調しておきたいことだが、エンジェルスはショウヘイ・オオタニという史上最もエキサイティングな選手に恵まれていることに気付く必要がある。彼らは長きに渡ってライバルたちと争い続けるだけのチャンスを与えられているにもかかわらず、そうなるための準備は一向に何もできていない」

 さらに「このオフが肝になる。エンジェルスはより賢明なオフシーズンの過ごし方をし、問題となっている投手陣を一掃、さらに健康的な戦力を手に出来れば、間違いなくコンテンダーとして上位に食い込む土台ができる」とも訴えた同メディアは、次のようにレポートを締めている。

「オオタニだけ、あるいはトラウトと合わせて二人のダイヤモンドを持っていても、ペナントレースを勝ち抜くには不十分だ。ただ、もしも、その根幹となるチームの土台さえできれば、二刀流を続ける理解とサポートを必要とするオオタニを長期にわたってチームに残すのは、契約満了後(2023年シーズン終了後)も十分に説得可能だろう。

 だが、もしもそれができなければ、全ての野球ファンが望むように彼のようなスーパースターはプレーオフ進出ができるチームに行くことを希望するかもしれない。それは野球ファンの望みでもある」

 現在首位のヒューストン・アストロズとは、11ゲーム差の4位と苦戦しているエンジェルス。2位オークランド・アスレティックスの好調ぶりを考えても、ここからの巻き返しは望み薄とも言えるだけに、来季に向けたチーム戦略の行方が注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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