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MLB

「最悪のタイミングだった」FA行使の菊池雄星、後半戦失速の要因を米メディアが指摘。移籍は「どこへ行っても幸運が訪れるだろう」

THE DIGEST編集部

2021.11.04

マリナーズとの来季選手オプションを行使せず。菊池はFAを選択した。(C)Getty Images

マリナーズとの来季選手オプションを行使せず。菊池はFAを選択した。(C)Getty Images

 シアトル・マリナーズの菊池雄星が球団との契約延長の権利を行使せず、フリーエージェント(FA)となった。菊池は球団との間で、単年契約で残留できるオプションの選択権を保持しており、権利を行使するものという見方が強かったものの、FAとして他球団への移籍を模索する道を選択した。

 今季は菊池にとって、悔やまれるシーズンだったと言える。先発要員として開幕から順調に勝ち星を積み上げ、7月までに6勝を挙げるなど、メジャー3年目のシーズンで最高の成績を残して夏を迎える。しかし球宴以降、勝ち星から見放され、後半戦ではほとんどの登板で苦戦を強いられる内容が続き、チームもプレーオフ進出を逃す結果となったことからも、菊池の来季の契約などシーズンオフの動向が注目されていた。

 アメリカスポーツメディア『SB Nation』では、菊池のFAのニュースを報じるとともに、今季の登板内容などを振り返っている。

 同メディアは、「最初の数か月は素晴らしい活躍をみせ、登板は無かったもののオールスターにも選出された」とシーズン前半は好調だったとしながら「後半に入ってからは数字が急降下した」と成績の落ち込みを紹介。さらに菊池が7月頃から勝ち星を掴めなくなった理由として「MLBがシーズン中に行った異物確認のためのルールによるものでは無いだろうか」と推測している。
 
 MLBは今シーズン途中、投手によるロージンバッグ以外の滑り止めを使用することに罰則を科すルールを取り決め、禁止物質使用の取り締まりを厳格化することを各球団に通達している。これに対して球界全体から様々な反応が聞かれ、一部の投手からは反発や異論の声なども投げかけられている。

 記事内では「MLBが独自ルールを突然施行したことで、キクチのコントロールが損なわれた」と述べ、さらに「彼のキャリアにとって、最悪のタイミングでルール変更が行なわれた」として、新規則導入が菊池の投球にも影響を及ぼしたものとしている。

 もちろん菊池のパフォーマンス低下には別の理由も考えられる。球宴の出場を見送ることとなった体調不良などもあり、シーズンを通してコンディションが万全でなかったことも響いた。同メディアは「これまで何度も輝きを放った」とマリナーズでの活躍を振りかえるとともに、「キクチはどこへ行っても幸運が訪れるだろう」と今後へのエールを送っている。

構成●THE DIGEST編集部

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