3月19日に開幕した選抜高校野球。プロのスカウトが注目する選手も多いが、その中でも見事な活躍を見せた投手、野手を毎日その日のMVPとして選出する。大会第8日目は以下の選手となった。
■投手MVP
米田天翼(市和歌山3年):9回、被安打9、1失点(自責点1)、9奪三振、2四死球
息詰まる投手戦を1人で投げ抜き、最後には自らのバットでサヨナラ打を放つ大活躍で2度目の選出となった。大会前にはストレートの速さに注目が集まっていたが、変化球と投球術も確実にレベルアップした印象を受ける。1回戦の花巻東戦では不安定だった立ち上がりもしっかりと修正。ストレートは全体的に抑え気味ながら、勝負所ではギアを入れて力で押すことができ、1試合トータルで上手く緩急をつけられるのは見事である。
9安打を浴びたものの、先頭打者の出塁を許したのはわずかに2回で、走者を背負ってからの落ち着きも素晴らしかった。連戦となる準々決勝は先発するか微妙な状況だが、リリーフで短いイニングを全力で投げる投球にも注目したい。
■野手MVP
寺田椋太郎(市和歌山3年・4番・右翼手):4打席4打数3安打1打点
1回戦に続いて3安打猛打賞をマークし、米田と揃って2度目の選出となった。第1打席こそショートゴロに打ちとられたものの、第2打席でレフト前ヒットを放つと、1点を先制された6回裏には同点タイムリー。そして9回裏には先頭打者としてサヨナラの足掛かりとなるセンター前ヒットを放ち、相手の守備がもたつく間に二塁を陥れる好走塁を見せ、最後は米田のツーベースでサヨナラのホームを踏んだ。
この日もストライクを見逃したのは4打席でわずかに1球と積極的に振っていくスタイルで、思い切りの良いフルスイングが光る。強く振り切りながら、体勢が崩れないバランスの良さも魅力だ。準々決勝でも4番としての活躍を期待したい。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
【関連記事】二軍球場で聞いた「大谷翔平MVP」の報ーー“偉才”が遠い存在となった今、藤浪晋太郎は何を思うのか?
【関連記事】同世代の大谷翔平は遠い存在に。どん底を味わった北條史也が、いま牙を研ぐ理由「無理やったら終わり」
【関連記事】「間違いを認めることも大事」センバツで起きた“異例の誤審謝罪”に上原浩治が私見!「素晴らしい判断」との言葉も
■投手MVP
米田天翼(市和歌山3年):9回、被安打9、1失点(自責点1)、9奪三振、2四死球
息詰まる投手戦を1人で投げ抜き、最後には自らのバットでサヨナラ打を放つ大活躍で2度目の選出となった。大会前にはストレートの速さに注目が集まっていたが、変化球と投球術も確実にレベルアップした印象を受ける。1回戦の花巻東戦では不安定だった立ち上がりもしっかりと修正。ストレートは全体的に抑え気味ながら、勝負所ではギアを入れて力で押すことができ、1試合トータルで上手く緩急をつけられるのは見事である。
9安打を浴びたものの、先頭打者の出塁を許したのはわずかに2回で、走者を背負ってからの落ち着きも素晴らしかった。連戦となる準々決勝は先発するか微妙な状況だが、リリーフで短いイニングを全力で投げる投球にも注目したい。
■野手MVP
寺田椋太郎(市和歌山3年・4番・右翼手):4打席4打数3安打1打点
1回戦に続いて3安打猛打賞をマークし、米田と揃って2度目の選出となった。第1打席こそショートゴロに打ちとられたものの、第2打席でレフト前ヒットを放つと、1点を先制された6回裏には同点タイムリー。そして9回裏には先頭打者としてサヨナラの足掛かりとなるセンター前ヒットを放ち、相手の守備がもたつく間に二塁を陥れる好走塁を見せ、最後は米田のツーベースでサヨナラのホームを踏んだ。
この日もストライクを見逃したのは4打席でわずかに1球と積極的に振っていくスタイルで、思い切りの良いフルスイングが光る。強く振り切りながら、体勢が崩れないバランスの良さも魅力だ。準々決勝でも4番としての活躍を期待したい。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
【関連記事】二軍球場で聞いた「大谷翔平MVP」の報ーー“偉才”が遠い存在となった今、藤浪晋太郎は何を思うのか?
【関連記事】同世代の大谷翔平は遠い存在に。どん底を味わった北條史也が、いま牙を研ぐ理由「無理やったら終わり」
【関連記事】「間違いを認めることも大事」センバツで起きた“異例の誤審謝罪”に上原浩治が私見!「素晴らしい判断」との言葉も