専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
MLB

「彼は壁を越えた」鈴木誠也の初アーチにカブス番記者が指摘した“打てなかった間の舞台裏”「誰も心配してなかった」

THE DIGEST編集部

2022.03.31

「チャレンジが楽しい」という鈴木。MLBでようやく出た初ヒットに番記者も賛辞を贈った。(C)Getty Images

「チャレンジが楽しい」という鈴木。MLBでようやく出た初ヒットに番記者も賛辞を贈った。(C)Getty Images

 文字通りの快心の当たりが飛び出した。

 地時間3月30日、シカゴ・カブスの鈴木誠也は、シアトル・マリナーズとのオープン戦に「2番・ライト」で先発。4回の2打席に左中間への2ランを叩き込んだ。

 広島で6年連続打率3割&25本塁打をクリアした非凡な打力が評価され、5年8500万ドル(約101億円)の大型契約を締結していた鈴木。しかし、本人が「初めて見るタイプの投手ばかり」と語るようにアジャストは容易ではなく、この日も含めてオープン戦11打席ノーヒットに封じられていた。

 しかし、2打席目に鈴木は持ち前の対応力を見せつける。カウント1-1からノーステップ打法に変更。直後に投じられた一球を手元まで呼び込んで鋭く振りぬき、打った瞬間にそれと分かる圧巻の本塁打を放った。

 大型ルーキーにようやく飛び出した一発。これにはオープン戦ながら地元メディアも歓喜する。日夜カブスの情報を熱心取り上げているMLB公式の番記者であるジョーダン・バスティアン氏は「彼は完璧に壁を越えた」とレポート。そのなかで初ヒットまでの舞台裏を記している。

「打てなかった間、スズキは舞台裏で熱心に実戦形式の打撃練習に取り組み、味方投手たちを相手に試行錯誤を繰り返した。その打力をオープン戦の場で発揮できていなかっただけで、チームの誰もさほど心配はしていなかった」

 さらに「自分は新しい挑戦を楽しんでいる」という本人のコメントを紹介したバスティアン氏は、「スズキは新しい投手たちとの対戦で学びを得て、適応し続けている」と現状を記し、次のように今後を見通した。

「スズキはカブスから提供される豊富なデータを完全に頭に入れたというわけではない。ここから彼が詳細なスカウティングによる情報を自分のものにできれば、さらにプレーは洗練されていくはずだ」

 開幕まで1週間を切った。「すべての打席で学ぼうとしているし、調整を試みている」という27歳の日本人スラッガーは、どこまで状態を高められるか。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「影響を与えられてうれしい」鈴木誠也の“大好き”発言に、最強トラウトは何を思う?「僕を見てくれていたんだね」

【関連記事】広島はポスティング料でいくらもらった? 鈴木誠也の大型契約の詳報を米メディアが報道「それなりの待遇だ」

【関連記事】「獲得できなくて悔しい」鈴木誠也のカブス入団決定報にレンジャーズ番記者は嘆き。ジャイアンツ・スタッフは「シカゴは寒い」と煽り
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号