現地4月7日に開幕する2022年のメジャーリーグのシーズンに、今季は日本人選手10人が挑む。それぞれの選手がどのような役割と成績を期待されているのかを、順番に見ていこう。
■大谷翔平(エンジェルス)
2022年の期待:本塁打王獲得と規定投球回到達
昨季の大爆発を思えば、あと一歩で届かなかった日本人選手初の本塁打キング誕生にも今季は期待したくなる。ただ、昨年の後半戦は相手からの警戒度が極端に増し、前半戦は33本放った本塁打が13本にとどまった。今季も引き続き警戒されるはずで、40本の大台に届けば御の字かもしれない。今季はまず1番打者として開幕を迎えるため打席数自体は増えそうだが、後ろを打つマイク・トラウトやアンソニー・レンドーンが復調すると、チームの勝利のために出塁重視の打撃を求められる可能性もある。
むしろ成績の伸びしろが大きいのは投手の方だ。メジャー初の開幕マウンドを託されている今季は、チームの先発陣で唯一計算の立つ存在として期待されている。となれば、メジャーでは未踏の規定投球回到達に期待したい。
昨季は長いイニングを意識してカッターを使い始め、23先発で130.1投球回を投げた。これは29先発であれば規定投球回に達する計算だ。昨季に届かなかった2ケタ勝利や防御率2点台も達成できれば、2年連続MVPはより近づくだろう。
■鈴木誠也(カブス)
2022年の期待:日本人選手1年目最多の23本塁打
近年の日本人打者はメジャーで苦境続きだが、NPBの現役最強打者にはそれを覆す活躍を望みたい。メジャー1年目だけに成績予測システムでは19~29本塁打、OPS.777~.922と幅があるが、多くの日本人打者が跳ね返された20本塁打のラインを超えれば、まずは及第点と言えるのではないか。
新しい本拠地はこれまでよりも両翼が7メートルほど広くなるが、同じナ・リーグ中地区には、ブルワーズ以外に投手陣が充実しているチームが少なく、18年に大谷が記録したメジャー1年目の日本人選手最多22本超えも視野に入りそうだ。また、過去4年連続で出塁率4割を超えた選球眼への評価も高く、外野守備や走塁での貢献も期待できる。総合力での貢献度で、5年8500万ドルの大型契約の妥当性を証明したい。
■ダルビッシュ有(パドレス)
2022年の期待:サイ・ヤング賞レースへの復帰
大型補強の目玉として加入した昨季は、前年に逃したサイ・ヤング賞の有力候補と目されながら、防御率4.22。期待外れに終わったチームを象徴するような低調だった。前半戦は好調で4年ぶりのオールスター出場を果たしたが、左股関節を痛めた7月には7連敗を喫し、後半戦の防御率は6.16と暗転した。
近年の主な武器としているカッターが被打率.340と打たれ、シーズン防御率は前年から倍増(2.01→4.22)した。このためか今季は防御率4点台を予測する声も多いが、昨季は投球割合の8%以上を占めた4球種はいずれも被打率1割台とさすがの数字で、巻き返しに向けて投球のレパートリーへ変化を加えれば、それ以上の成績も期待できるかもしれない。
■菊池雄星(ブルージェイズ)
2022年の期待:防御率3点台とメジャー初の勝ち越し
新天地の先発陣はMLBトップクラスの陣容で、まずは先発5番手で開幕を迎える。オールスター初出場を果たした昨季は初の防御率4点台に収めたが、投手に責任のある奪三振・与四球・被本塁打から算出するFIPは前年の3.30→4.61と大幅に悪化した。
奪三振率9.34は自己ベストだった一方で、与四球と被弾が多かったことが仇となった。新本拠地は打者有利の球場なうえ、ア・リーグ東地区は強打のチーム揃いで、これまで以上に慎重な投球が要求される。もっとも、打線が強力なのは味方も同様なだけに、援護に恵まれて勝ちを拾う試合も増えるかもしれない。
■大谷翔平(エンジェルス)
2022年の期待:本塁打王獲得と規定投球回到達
昨季の大爆発を思えば、あと一歩で届かなかった日本人選手初の本塁打キング誕生にも今季は期待したくなる。ただ、昨年の後半戦は相手からの警戒度が極端に増し、前半戦は33本放った本塁打が13本にとどまった。今季も引き続き警戒されるはずで、40本の大台に届けば御の字かもしれない。今季はまず1番打者として開幕を迎えるため打席数自体は増えそうだが、後ろを打つマイク・トラウトやアンソニー・レンドーンが復調すると、チームの勝利のために出塁重視の打撃を求められる可能性もある。
むしろ成績の伸びしろが大きいのは投手の方だ。メジャー初の開幕マウンドを託されている今季は、チームの先発陣で唯一計算の立つ存在として期待されている。となれば、メジャーでは未踏の規定投球回到達に期待したい。
昨季は長いイニングを意識してカッターを使い始め、23先発で130.1投球回を投げた。これは29先発であれば規定投球回に達する計算だ。昨季に届かなかった2ケタ勝利や防御率2点台も達成できれば、2年連続MVPはより近づくだろう。
■鈴木誠也(カブス)
2022年の期待:日本人選手1年目最多の23本塁打
近年の日本人打者はメジャーで苦境続きだが、NPBの現役最強打者にはそれを覆す活躍を望みたい。メジャー1年目だけに成績予測システムでは19~29本塁打、OPS.777~.922と幅があるが、多くの日本人打者が跳ね返された20本塁打のラインを超えれば、まずは及第点と言えるのではないか。
新しい本拠地はこれまでよりも両翼が7メートルほど広くなるが、同じナ・リーグ中地区には、ブルワーズ以外に投手陣が充実しているチームが少なく、18年に大谷が記録したメジャー1年目の日本人選手最多22本超えも視野に入りそうだ。また、過去4年連続で出塁率4割を超えた選球眼への評価も高く、外野守備や走塁での貢献も期待できる。総合力での貢献度で、5年8500万ドルの大型契約の妥当性を証明したい。
■ダルビッシュ有(パドレス)
2022年の期待:サイ・ヤング賞レースへの復帰
大型補強の目玉として加入した昨季は、前年に逃したサイ・ヤング賞の有力候補と目されながら、防御率4.22。期待外れに終わったチームを象徴するような低調だった。前半戦は好調で4年ぶりのオールスター出場を果たしたが、左股関節を痛めた7月には7連敗を喫し、後半戦の防御率は6.16と暗転した。
近年の主な武器としているカッターが被打率.340と打たれ、シーズン防御率は前年から倍増(2.01→4.22)した。このためか今季は防御率4点台を予測する声も多いが、昨季は投球割合の8%以上を占めた4球種はいずれも被打率1割台とさすがの数字で、巻き返しに向けて投球のレパートリーへ変化を加えれば、それ以上の成績も期待できるかもしれない。
■菊池雄星(ブルージェイズ)
2022年の期待:防御率3点台とメジャー初の勝ち越し
新天地の先発陣はMLBトップクラスの陣容で、まずは先発5番手で開幕を迎える。オールスター初出場を果たした昨季は初の防御率4点台に収めたが、投手に責任のある奪三振・与四球・被本塁打から算出するFIPは前年の3.30→4.61と大幅に悪化した。
奪三振率9.34は自己ベストだった一方で、与四球と被弾が多かったことが仇となった。新本拠地は打者有利の球場なうえ、ア・リーグ東地区は強打のチーム揃いで、これまで以上に慎重な投球が要求される。もっとも、打線が強力なのは味方も同様なだけに、援護に恵まれて勝ちを拾う試合も増えるかもしれない。
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