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満塁で驚きの申告敬遠! エンジェルスの名将マッドンが14年ぶりに講じた“奇策”が話題に「え? どういうこと?」

THE DIGEST編集部

2022.04.16

チームを勝たせるために最善を尽くしてきたマッドン監督(右)。しかし、満塁での敬遠は現地でも驚きを提供した。(C)Getty Images

 思わず球場全体が「?」となる、まさかの光景が広がった。

 現地時間4月15日に敵地で行なわれたテキサス・レンジャーズ戦で、ロサンジェルス・エンジェルスが1死満塁という大ピンチを迎えていた4回裏の場面だった。

 ここで打席に向かったのは、MLBキャリア105本塁打を誇るレンジャーズの中軸を打つコーリー・シーガー。長打による大量失点は避けたい場面ではあった。しかし、ここでエンジェルスのジョー・マッドン監督は、周囲をアッと言わせる。なんと勝負を避け、申告敬遠を命じたのである。
【動画】アメリカ全土が「?」。エンジェルスのマッドン監督が命じた満塁での敬遠シーン

 現地実況が思わず「え? どういうことですか? 満塁ですよ?」と漏らしたように、1点を相手に与えた名将の策は、"野球の本場"でも小さくない驚きを提供した。

 もっとも、マッドンは過去にも同様のプランを見せていた。2008年にタンパベイ・レイズを率いていた際に、同じくレンジャーズ戦の満塁という場面でジョシュ・ハミルトンを敬遠をさせていたのだ。ゆえに百戦錬磨の指揮官からすれば、試合を壊しかねない大量失点、さらには投手にダメージの残る長打を避けるための、"常套手段"だと言えたのである。

 ちなみにアメリカ球界において満塁で敬遠されたのは、史上8人目と決して多くはない。古くは1881年のアブナー・ダルリンプル(シカゴ・ホワイトストッキングス=現シカゴ・カブス)にまでさかのぼる。

 それだけにマッドンにとっては常套手段でも、MLBでは珍事と言える満塁での敬遠は、現地でも大きな話題だ。米メディア『The Athletic』でエンジェルスの番記者を務めるサム・ブラム氏は「ワット!? え? 何?」と贔屓チームの思わぬ決定に疑問を投げかけた。

「明らかにマッドンは、左打者と右腕投手のマッチアップを重視していた。それも絡んでの判断だろう。それにしても……1点差の試合の4回だ」

 結局、同回に5点を奪われたエンジェルスだったが、5回表に5点を獲得して逆転に成功。さらに7回表にも2点を追加しており、マッドンの奇策は成功(?)と言えるかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部
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