MLB

直近7試合で打率.115と低迷。“スランプ”に陥る鈴木誠也の現状を米専門メディアも不安視「打つべき球も打てていない」

THE DIGEST編集部

2022.05.08

打席内で結果が出ていないせいか、表情もどこか暗くなっている鈴木。そんな日本人スラッガーの現状をカブスの専門メディアも不安視している。(C)Getty Images

 順風満帆のルーキーイヤーを送ってきたサムライに元気がない。シカゴ・カブスの鈴木誠也だ。

 開幕当初の勢いは凄まじかった。一時、打率4割を維持した4月は、21試合で打率.279、出塁率.405、長打率.529、OPS.934と上々の成績をマークし、2018年9月の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)以来7人目の月間最優秀新人に選出。現地メディアでは、年間の新人王の筆頭候補としても取り上げられた。
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 だが、多士済々のメジャーも甘い世界ではない。ライバル球団の研究が進んだ5月に入ってからは、鈴木の打撃は一気に低迷。直近7試合での打率は.115、出塁率も.179と落ち込み、ホームランにいたっては4月17日のコロラド・ロッキーズ戦以来出ていない。

 現地時間5月7日に行なわれたロサンゼルス・ドジャースとのダブルヘッダー初戦では、球界屈指の左腕クレイトン・カーショウからレフト前ヒットを放った。だが、得点機で一本が出ずにカブスも0-7と完封負け。鈴木の不調はチームの結果にも結び付いてきている感もある。

 そんな27歳のサムライの不振は、カブスの専門メディアも不安視している。日夜、名門のありとあらゆる情報を取り上げている『Cubbies Crib』は、「スズキは打席内で調整を施す時が来ている」と銘打った特集記事を掲載。鈴木の現況について「彼は大きな苦境に立たされている。そして、ふたたび軌道に乗るためにしっかりと調整をする必要がある」と記した。

 同メディアも開幕当初の勢いについては、「間違いなく将来性を感じさせた。まさに燃えるようなスタートだった」としている。だが、直近の打撃内容は「絶賛され続けたその忍耐力とアプローチは鳴りを潜め、最近では打つべき球も打てていない」と辛辣に分析。そのうえで、「彼が最近のプレーに満足していないことは知っている」とし、次のように期待を込めた。

「カウントの早いうちに投げられる速球を攻略することが、彼の調子を取り戻すカギとなる。スズキは我慢強くボールを見極め、カウントを稼ぐことを得意しているが、ボールを打つ数を増やすことが、状況を好転させるのに繋がるはずだ」

 広島時代にも見られなかったような極度の打撃不振に陥っている鈴木。鳴り物入りでMLBに飛び込んだサムライは、早くも試練の時を迎えている。

構成●THE DIGEST編集部

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