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打者・大谷翔平は完全復調!? 直近7試合で打率4割に迫る“偉才”に米メディアは「5か月も続いたスランプは終わった」と確信

THE DIGEST編集部

2022.06.17

打撃で状態が上向いてきている大谷。苦境にあるチームにあってその存在は実に頼もしい。(C)Getty Images

 ブーイングがこだましたドジャースタジアム。その三塁上で大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、ニヤリと笑った。その柔らかな表情は調子の良さを感じさせた。

 現地時間6月15日に敵地に乗り込んでロサンゼルス・ドジャースと対戦したエンジェルスは、相手先発左腕タイラー・アンダーソンに9回1死までノーヒットに抑え込まれていた。その苦境を打破したのが、他でもない大谷だった。

 初球に外角高めへと投じられた86.9マイル(約139.8キロ)のカットボールをジャストミート。アンダーソンが「打たれた瞬間にヒットだとわかった」と脱帽した打球はライト線を破り、見事なスリーベースヒットとなった。

 相手左腕が達成を目前にしていた記録を阻止され、苛立ったドジャース・ファンは先述のように容赦のないブーイングを浴びせたのである。だが、そうなり得る可能性は十分にあった。ここ最近の彼は打撃が復調傾向にあり、好調のアンダーソンだろうと甘い球さえくれば、長打が期待できたのである。
 
 今季開幕当初の春先には、極度の打撃不振が指摘されていた大谷。だが、直近7試合の打率はなんと.393。出塁率も.433と高まっている。本塁打数こそ2本だが、打者の純粋なパワーを示すISOも.393とハイアベレージを叩き出し、強打者としての持ち味も蘇りつつあるのだ。

 この「打者・大谷」の現状を米メディアもクローズアップしている。エンジェルス専門サイト『Angels Win』は「ショウヘイ・オオタニは昨季終盤からおよそ昨シーズンから4~5か月もスランプに陥っていたが、それも終わりを迎えたようだ」として数字が上がり始めている打撃スタッツを紹介。そのうえで「チームの成功のカギはオオタニの生産性だ」と強調した。

 もっとも、エンジェルスは3連敗中だ。地区優勝争いでも1位のヒューストン・アストロズに10.5ゲーム差の3位と苦境にある。彼らがここからもう一度立て直すためにも、球界で唯一無二の二刀流戦士の活躍が重要となるだけに、打率4割に迫らんとする最近の好調ぶりは、何よりの朗報と言えるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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