先月25日より、腰部筋肉の損傷により故障者リスト（IL）入りとなっているピッツバーグ・パイレーツの筒香嘉智は、現在3Aのゲームに出場しメジャー復帰へ向け調整を行なっている。

　パイレーツ２シーズン目となる今季、ここまで35試合に出場していた筒香は、打率.177、２本塁打、15打点と不振を極めていた。IL入り後には、４月の開幕直後の数試合で腰に違和感を覚えたとして、治療薬を飲みながらプレーしていたことを本人が明らかにしている。シーズン序盤、コンディションがままならないままプレーを続けたことで持ち前の長打力は影を潜めていた。
【関連記事】年俸400万ドルの筒香嘉智はパイレーツの“サンクコスト”に。専門メディアは「明日放出でも８月でも関係ない」と辛辣評価 　戦線離脱後は、本拠地のPNCパークでリハビリやフリー打撃などを行ない、今月21日には傘下3Aインディアナポリスの一員として約１か月ぶりに実戦復帰。さらに２日後の出場２試合目となる、カージナルス傘下メンフィスとのゲームでは３安打を記録し、一塁の守備もこなすなど順調な仕上がりを見せているようだ。

　そして、地元メディアでは筒香の復帰への具体的なビジョンも伝えている。ピッツバーグのラジオ局『93.7 THE FAN』は、公式HP上で球団GMであるベン・チェリントン氏による今後のチーム編成についてのコメントを掲載。筒香ら故障者の復帰時期についても言及している。

　記事ではチェリントン氏のコメントとして「ブライ・マドリス、カル・ミッチェル、ジャック・スウィンスキー等、若い選手がインディ（3A）に戻ることが育成にプラスになることもあると信じている」と述べており、続けて「その選手が再びメジャー復帰を果たすことで、さらに向上することは大いにあり得ることだ」と、今季頭角を現わしてきた若手にマイナーを経験させることで成長を促す意向だとしている。

　その上で同メディアは「離脱していた選手数名はメジャーへの復帰に近づいており、そのうち何人かは今週にも復帰するかもしれない」と、入れ替わりで現在調整中のプレーヤーが戦列に戻ると予想。加えて「ヨシトモ・ツツゴウ、ジョシュ・バンメーター、ベン・ギャメルといった経験豊富な選手の復帰が優先されるのではないか」と見込んでいる。また「ツツゴウ、ギャメルは今週もAAAでのゲームに継続して参加するが、遅かれ早かれ復帰するだろう」と、見解を示した。

　現地メディアが報じるように、いよいよ復帰が近づいてきた筒香。メジャーの舞台で再び、その打棒を発揮する日はもう目の前だ。

構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】IL入りの筒香嘉智に暗雲!? 台湾出身のユーティリティー選手がパイレーツに加入し、事実上の戦力外の可能性が浮上

【関連記事】大谷翔平の“価値”をMLB公式番組が独自算出！ 「間違いなく球団の未来を変える」という年俸額を熱く議論