日本が誇る“怪物”の将来にも影響を及ぼす決定が下されようとしている。現地時間7月8日、MLBと選手会が国際ドラフトの成立に向けて交渉を行なっていると、複数の米メディアが一斉に報じた。
今春に小さくない物議を醸したロックアウト中の交渉下でも話し合われたという国際ドラフトの可否。今回のMLB側の提案では、米国、カナダ、プエルトリコ以外の25歳未満の国外選手は国際ドラフトの対象になるとされた。
これを伝えた米紙『LA Times』は、今季に一躍ブレイクを遂げた千葉ロッテの佐々木朗希の将来的なメジャー挑戦にも「影響がある」と断言。彼が仮に24歳までにメジャーに移籍しようとした場合でもドラフト対象となるため、「早期の移籍は不可能になる」と理由を端的に説明した。
また同紙は、あるメジャー関係者の情報として、現時点でMLBも選手会も国際ドラフトの施行にはメリットを感じており、「交渉は折り合いをつけながら進んでいく」と報道。そのうえで、佐々木の今後について、次のように見通した。
「国際ドラフトに対して一部の業界関係者はMLBがポスティングシステムのルールも変更し、NPB球団との交渉が円滑になると期待した。それによって数年後にはササキの渡米への道は開かれるという声もあった。しかし、実際は真逆だ。国際ドラフトによる規制によって、開いていた扉は、しばらく閉じられる可能性がある」
そして同紙は「日本では人材流出を懸念する声よりも、最も難しいメジャーの舞台に挑戦する日本人の姿を見たいという声が大きくなってきている」と佐々木に対する国内の反響を伝えたうえで、次のようにレポートを締めくくっている。
「MLBはブランドを象徴する、つまり最高の選手のためにグローバルなプラットフォームを考えるべきだ。ササキはまだそのレベルにはないかもしれないが、すぐにそうなるだけのポテンシャルを秘めている。世界最高レベルに達する可能性がある彼のような選手は、ここ(MLB)で投げるべきだ。そのためにより良い規則を考えるべきである」
今季は毎登板ごとに熱視線が注がれている佐々木。すでに世界的にもその名が知られているだけに、国際ドラフト施行の行方次第では、渡米への機運は今以上に高まっていくかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】佐々木朗希ら若手のための投球制限は「過保護」なのか? メジャーでも話題となる“金の卵”を守る育成法の是非
【関連記事】「ど真ん中でも気持ちが入ってないからボール」「判定に不服の投手と20秒も睨み合い」日米名物審判の仰天エピソード集<SLUGGER>
【関連記事】記録か、選手生命か――。佐々木朗希の8回完全降板で思い出した“幻の名投手”伊藤智仁の悲劇
今春に小さくない物議を醸したロックアウト中の交渉下でも話し合われたという国際ドラフトの可否。今回のMLB側の提案では、米国、カナダ、プエルトリコ以外の25歳未満の国外選手は国際ドラフトの対象になるとされた。
これを伝えた米紙『LA Times』は、今季に一躍ブレイクを遂げた千葉ロッテの佐々木朗希の将来的なメジャー挑戦にも「影響がある」と断言。彼が仮に24歳までにメジャーに移籍しようとした場合でもドラフト対象となるため、「早期の移籍は不可能になる」と理由を端的に説明した。
また同紙は、あるメジャー関係者の情報として、現時点でMLBも選手会も国際ドラフトの施行にはメリットを感じており、「交渉は折り合いをつけながら進んでいく」と報道。そのうえで、佐々木の今後について、次のように見通した。
「国際ドラフトに対して一部の業界関係者はMLBがポスティングシステムのルールも変更し、NPB球団との交渉が円滑になると期待した。それによって数年後にはササキの渡米への道は開かれるという声もあった。しかし、実際は真逆だ。国際ドラフトによる規制によって、開いていた扉は、しばらく閉じられる可能性がある」
そして同紙は「日本では人材流出を懸念する声よりも、最も難しいメジャーの舞台に挑戦する日本人の姿を見たいという声が大きくなってきている」と佐々木に対する国内の反響を伝えたうえで、次のようにレポートを締めくくっている。
「MLBはブランドを象徴する、つまり最高の選手のためにグローバルなプラットフォームを考えるべきだ。ササキはまだそのレベルにはないかもしれないが、すぐにそうなるだけのポテンシャルを秘めている。世界最高レベルに達する可能性がある彼のような選手は、ここ(MLB)で投げるべきだ。そのためにより良い規則を考えるべきである」
今季は毎登板ごとに熱視線が注がれている佐々木。すでに世界的にもその名が知られているだけに、国際ドラフト施行の行方次第では、渡米への機運は今以上に高まっていくかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】佐々木朗希ら若手のための投球制限は「過保護」なのか? メジャーでも話題となる“金の卵”を守る育成法の是非
【関連記事】「ど真ん中でも気持ちが入ってないからボール」「判定に不服の投手と20秒も睨み合い」日米名物審判の仰天エピソード集<SLUGGER>
【関連記事】記録か、選手生命か――。佐々木朗希の8回完全降板で思い出した“幻の名投手”伊藤智仁の悲劇