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MLB

打率.169と不振の筒香嘉智に吹き付ける“逆風”! 米専門メディアが「史上最悪のシーズンを過ごすとは」と嘆くワケ

THE DIGEST編集部

2022.07.30

数字が伸びず、存在感を発揮できずにいる筒香。そのパフォーマンスには、パイレーツの専門メディアも手厳しい指摘をしている。(C)Getty Images

数字が伸びず、存在感を発揮できずにいる筒香。そのパフォーマンスには、パイレーツの専門メディアも手厳しい指摘をしている。(C)Getty Images

 30歳のサムライスラッガーに対する逆風が強まっている。昨年のオフにピッツバーグ・パイレーツとの再契約を締結した筒香嘉智だ。

 昨年8月のパイレーツ入団以降で8本塁打を覚醒した筒香。メジャー3年目の今季も、その打撃を見せつけるかに思われていた。しかし、蓋を開けてみれば、開幕から出場49試合で、打率.169、2本塁打、OPS.478と低迷。相次ぐ怪我によるコンディション不良の面は否めないが、チームが期待した主砲としての役割は全くと言っていいほど果たせていない。

 ナショナル・リーグ中地区で40勝60敗と大きく負け越しているチーム状況もあって、筒香への風当たりは強まる一方だ。パイレーツの専門メディア『Rum Bunter』は、「ヨシトモ・ツツゴウは歴史的不毛なシーズンを送っている」と銘打った記事を掲載。顕著に目立っている打撃不振を次のように断じた。

「パイレーツがリスクの低い1年契約にヨシ・ツツゴウと再契約したとき、彼が球団のフランチャイズ史で最悪のシーズンになるなんて思いもしなかった。少なくともツツゴウが右投手と対戦するうえで強力な打棒をチームに還元すると信じていた」
 
 さらに同メディアは、「メジャー史上最悪の1年」と言われる2018年のクリス・デービスが記録した散々なスタッツを今季の筒香と比較。30歳の日本人スラッガーは、OPS.478、wOBA(安打や四死球など得点に絡む指数).231、wRC+(リーグ平均を100で算出した得点創出力)42なのだが、デービスはOPS.539、wOBA.239、wRC+46といずれも上。これについて「それほど大きな差ではないが、それでもデービスは今季のツツゴウよりも、およそ4%はいい数字を残している。これは今年の彼がどれだけ悪いかを表す証拠だ」と訴えた。

 そして、「ツツゴウが2021年シーズンの後半のような打撃を再現するとは思ってはいなかった。だが、チーム史上最悪のシーズンを過ごすとは誰も予想しなかった」と皮肉った同メディアは、手厳しくレポートを結んでいる。

「彼は50試合未満しか出場していないにもかかわらず、すでに1.0fWARを切っている。このスタッツが示すものは明確だ」

 まさに正念場を迎えている筒香。来季以降のメジャー契約をふたたび勝ち取るためにも、今夏は、誰もが驚くような出色のパフォーマンスだけが求められそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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