メジャーリーグは現地時間8月2日、トレード期限を迎え、超大物ホアン・ソトがナショナルズからパドレスへ移籍するなど戦力図が大きく変わった。ア・リーグ西地区4位に低迷するエンジェルスは、2023年終了後にFAとなる大谷翔平を放出しなかったものの、代わりに守護神のライセル・イグレシアスら複数の主力選手をトレードして、事実上の白旗宣言となった。
この決断に、各方面から批判が出ている。アメリカ最大手スポーツメディア『ジ・アスレティック』のキース・ローはトレード市場の「負け組」の一つとしてエンジェルスを挙げ、同じく『ジ・アスレティック』でエンジェルス番記者を務めるサム・ブラムも「オオタニをトレード期限までに放出しなかったことは正当化できない」と指摘している。
イグレシアスの残り契約(3年4800万ドル/約64億円)を整理したことで、オフの補強予算に多少なりとも空きが生まれたのは事実だ。ペリー・ミナシアンGMも「彼の契約額は大きかったので、将来、金銭面で余裕ができる」とも語っている。
だが、実際には"余裕"と呼べるほどではない。
マイク・トラウト、アンソニー・レンドーン、アーロン・ループ、ライアン・テペラの4人の来季年俸は合計で8800万ドル(約117億円)に達する。そしてこのオフ、大谷の年俸も今季の500万ドル(約6億7500万年)から少なく見積もっても2000万ドル(約27億円)を超えるだろう。とすると、前出の4人に大谷を加えた5人で優に1億ドルを突破することになる。
来季の戦力均衡税課税ラインは2億3300万ドル(約310億円)なので、課税を避けるなら1億3000万ドルでロースターの残り21人を構成しなければならない。「いやいや、メッツやドジャースのように課税ラインなんか気にせず補強すればいい」と言いたいところだが、エンジェルスに関してはそうもいかない。
昨オフに大きく揉めた労使交渉で、大きな焦点となったのが戦力均衡税の引き上げラインをめぐる攻防だった。選手会は大幅な引き上げを求め、オーナー側は現状維持ないし小幅な増額という形で対立していたのだが、最後まで選手会の提示案に強硬に反対していたのが、他でもないエンジェルスのオーナー、アート・モレノだったのだ。
もしモレノの考え方が当時から変わっていないとすれば、ミナシアンGMは今オフの補強でも再び苦しいやり繰りを迫られることになる。そして、テペラやループの今季の投球を見る限り、GMの補強センスにも疑問符がつく。
この決断に、各方面から批判が出ている。アメリカ最大手スポーツメディア『ジ・アスレティック』のキース・ローはトレード市場の「負け組」の一つとしてエンジェルスを挙げ、同じく『ジ・アスレティック』でエンジェルス番記者を務めるサム・ブラムも「オオタニをトレード期限までに放出しなかったことは正当化できない」と指摘している。
イグレシアスの残り契約(3年4800万ドル/約64億円)を整理したことで、オフの補強予算に多少なりとも空きが生まれたのは事実だ。ペリー・ミナシアンGMも「彼の契約額は大きかったので、将来、金銭面で余裕ができる」とも語っている。
だが、実際には"余裕"と呼べるほどではない。
マイク・トラウト、アンソニー・レンドーン、アーロン・ループ、ライアン・テペラの4人の来季年俸は合計で8800万ドル(約117億円)に達する。そしてこのオフ、大谷の年俸も今季の500万ドル(約6億7500万年)から少なく見積もっても2000万ドル(約27億円)を超えるだろう。とすると、前出の4人に大谷を加えた5人で優に1億ドルを突破することになる。
来季の戦力均衡税課税ラインは2億3300万ドル(約310億円)なので、課税を避けるなら1億3000万ドルでロースターの残り21人を構成しなければならない。「いやいや、メッツやドジャースのように課税ラインなんか気にせず補強すればいい」と言いたいところだが、エンジェルスに関してはそうもいかない。
昨オフに大きく揉めた労使交渉で、大きな焦点となったのが戦力均衡税の引き上げラインをめぐる攻防だった。選手会は大幅な引き上げを求め、オーナー側は現状維持ないし小幅な増額という形で対立していたのだが、最後まで選手会の提示案に強硬に反対していたのが、他でもないエンジェルスのオーナー、アート・モレノだったのだ。
もしモレノの考え方が当時から変わっていないとすれば、ミナシアンGMは今オフの補強でも再び苦しいやり繰りを迫られることになる。そして、テペラやループの今季の投球を見る限り、GMの補強センスにも疑問符がつく。
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