「選んでもらえるのであれば、プレーしたい気持ちはもちろんあります」。7月20日、大谷翔平(エンジェルス)はこのように語り、来年3月に開催される第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場に意欲的な姿勢を示した。日本ハム時代の恩師だった栗山英樹が侍ジャパンの監督を務めることも大きな要因のようだ。そしてもちろん、彼がそう望むのであれば代表に選ばれない確率はゼロに等しい。
WBCへの参加を熱望しているのは、前回(2017年)の第4回大会に出られなかったからでもある。16年秋に負った右足首の怪我を、翌年のキャンプイン直前に悪化させてしまったことで、出場を諦めざるを得なかった。まともにランニングもできないほどの重症だったので当然の決断ではあったが、今回もほんの少しでも故障の懸念があれば、本人の意志に関係なく出場は見合わせることになるだろう。
日本の野球ファンなら、誰もが大谷に「世界一」を懸けた大会で戦ってもらいたいとは思っている。だが、それと同じくらいペナントレースでの活躍も期待している。ましてや23年は大谷にとってFA資格を得る大事な年でもあるので、絶対に無理は禁物。たとえ軽度の怪我であっても「WBCは4年後にもまたあるから」と周囲が説き伏せるに違いない。 それでは、このような支障が発生しない限り大谷の姿はWBCの舞台で見られるのだろうか。それもまた、絶対確実とは言い切れない。
まず、来季所属している球団が彼のWBC出場を望まない可能性がある。
WBCに関して毎度問題となるのが、メジャーのスター級選手が参加を渋る、出たとしてもシーズンへ向けての調整の一環といった感覚で、100%全力で臨んでいるようには見えない……という点だ。とりわけアメリカ代表にそうした色合いが濃厚だが、これは彼らにとって、そしてMLBの各チームにとっても、WBCよりペナントレースの方がはるかに大事という意識があるからだ。
“エキシビションの延長の試合”で怪我などされてはかなわない――と考えているから、高い年俸を支払っている選手には参加してもらいたくないのが本音。前年終了時点で故障者リスト入りしていた選手に対しては、球団が出場を辞退させる権限を持っているくらいである。松井秀喜が結局一度もWBCに出なかったのも、ヤンキースの意向を受けてのことだったとも言われている。
WBCへの参加を熱望しているのは、前回(2017年)の第4回大会に出られなかったからでもある。16年秋に負った右足首の怪我を、翌年のキャンプイン直前に悪化させてしまったことで、出場を諦めざるを得なかった。まともにランニングもできないほどの重症だったので当然の決断ではあったが、今回もほんの少しでも故障の懸念があれば、本人の意志に関係なく出場は見合わせることになるだろう。
日本の野球ファンなら、誰もが大谷に「世界一」を懸けた大会で戦ってもらいたいとは思っている。だが、それと同じくらいペナントレースでの活躍も期待している。ましてや23年は大谷にとってFA資格を得る大事な年でもあるので、絶対に無理は禁物。たとえ軽度の怪我であっても「WBCは4年後にもまたあるから」と周囲が説き伏せるに違いない。 それでは、このような支障が発生しない限り大谷の姿はWBCの舞台で見られるのだろうか。それもまた、絶対確実とは言い切れない。
まず、来季所属している球団が彼のWBC出場を望まない可能性がある。
WBCに関して毎度問題となるのが、メジャーのスター級選手が参加を渋る、出たとしてもシーズンへ向けての調整の一環といった感覚で、100%全力で臨んでいるようには見えない……という点だ。とりわけアメリカ代表にそうした色合いが濃厚だが、これは彼らにとって、そしてMLBの各チームにとっても、WBCよりペナントレースの方がはるかに大事という意識があるからだ。
“エキシビションの延長の試合”で怪我などされてはかなわない――と考えているから、高い年俸を支払っている選手には参加してもらいたくないのが本音。前年終了時点で故障者リスト入りしていた選手に対しては、球団が出場を辞退させる権限を持っているくらいである。松井秀喜が結局一度もWBCに出なかったのも、ヤンキースの意向を受けてのことだったとも言われている。
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