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プロ野球

“世界の王”、“ゴジラ松井”、そして“怪童”中西と徹底比較!検証:「村神様は“史上最強の高卒5年目打者”なのか?」<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.09.01

まさに史上最強クラスの打棒をここ数年発揮し続ける村上。果たして彼は高卒5年目時点では史上最強なのか⁉ 写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

まさに史上最強クラスの打棒をここ数年発揮し続ける村上。果たして彼は高卒5年目時点では史上最強なのか⁉ 写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 村上宗隆(ヤクルト)の猛打が止まらない。

 7月31日にはプロ野球記録の5打席連続本塁打を達成し、8月11日には史上最年少22歳でのシーズン40号をクリア。さらに同27日には同じく最年少で通算150本塁打に到達しただけでなく、この時点で打率・本塁打・打点すべてリーグ1位。令和初の三冠王も目前としている。

 今季だけではない。2019年には高卒2年目でセ初のシーズン30本塁打をクリア。20年は最高出塁率のタイトルを獲得し、OPS(出塁率+長打率)もリーグ1位。昨季はリーグ最多の39本塁打を放ち、セ・リーグ史上最年少でMVPに輝いた。 ここに今季の活躍も加味すれば、間違いなくプロ野球史上屈指のパフォーマンスと言っていい。

 では、村上は高卒5年目時点の“史上最強打者”と呼べるのだろうか? 同じ高卒で早くから活躍したスラッガー、松井秀喜、王貞治、中西太の3人と比較してみた。
 
 まず、「5年目時点での通算成績」を比べてみよう。(村上は8月31日時点)

▼村上(2018~2022)
529試合 1848打数524安打 打率.284 153本塁打 416打点 OPS.993

▼松井
583試合 2159打数628安打 打率.291 128本塁打 375打点 OPS.908

▼王
625試合 1990打数527安打 打率.265 115本塁打 340打点 OPS.891

▼中西
633試合 2277打数707安打 打率.310 143本塁打 426打点 OPS.957

 プロ1年目からそれなりに出場機会があった他の3人と違い、村上はルーキーイヤーにわずか6試合しか出場していない。にもかかわらず、153本塁打は堂々トップとハンデをまったく問題にしていない。

 また、数字だけでなく「傑出度」の点でも村上は申し分ない。2020年にはリーグトップのOPSを記録し、最高出塁率のタイトルも獲得。さらに昨季は初の本塁打王を手にしている。まだ今季の成績は確定していないが、本塁打は現時点で2位と24本差、打点も42点差とぶっちぎりで、二冠はすでにほぼ確実だ。もしこのまま三冠王を獲得できれば、打撃三冠タイトルだけでもすでに4つ。また、OPSも2度目のリーグトップが確実となっている。
 
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