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普通じゃなかった大谷翔平の5年目。投打で“真価”を発揮し、米識者たちも「正気の沙汰じゃない」の声

THE DIGEST編集部

2022.10.06

投打二刀流を今年も1年を通してやり切った大谷。その図抜けたパフォーマンスに驚きの声は絶えない。(C)Getty Images

 惜しくも勝利は逃したが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は小さくない話題を作って、メジャー5年目を終えた。

 現地10月5日、今季最終戦となる敵地でのオークランド・アスレティックス戦に「3番・投手兼DH」で先発出場した大谷は、5回を投げ被安打1、6奪三振、1失点で降板。初回を三者凡退に抑えた時点で今季の規定投球回に到達し、MLB史上初となる投打‟ダブル規定到達"の偉業を成し遂げた。

 4回までパーフェクトピッチを披露したこの日は5回に四球で初めてのランナーを出すと、二塁打と犠牲フライで先制点を与えたが、大きく崩れたのはその場面のみ。後続はしっかりと断ち切ったが、チームが2対3で敗れたために勝利は掴めなかった。

 とはいえ、だ。投打‟ダブル規定到達"の偉業はやはり圧巻の一語。今季の大谷は、47本塁打を放ち、満票でMVPに輝いた昨シーズンに以上に「二刀流」としての真価を発揮した感がある。あらためて今季の主な投打の成績を見てみよう。

<打撃>
・586打席
・160安打
・30二塁打
・6三塁打
・34本塁打
・95打点
・72四球
・打率.273
・出塁率.356
・長打率.519
・OPS.875
・11盗塁

<投球>
・28先発
・166.0投球回
・15勝
・防御率2.33
・219奪三振
・WHIP1.01
・被打率.6.72
・16QS
・奪三振率11.87
・四球率2.39
 
 たしかにリーグトップを争った昨シーズンよりも本塁打数は減った。だが、キャリア最多の160安打を放った。さらに規定投球回到達はもちろん、2桁勝利(15勝)、200奪三振到達、16QSという投手のスタッツはいずれもキャリアハイ。投打両面での活躍度は今シーズンの方が際立っていたと言えるのではないだろうか。

 無論、現地の識者たちも大谷の凄まじい1年に賛辞を惜しまない。日夜、MLBのありとあらゆるデータを発信している米専門会社『Codify』は公式ツイッターで、次のように投稿した。

「これは普通の投手と普通の打者だったとしてもすごいことなんだけど、ショウヘイ・オオタニはアメリカンリーグで、この試合前まで防御率4位、OPSも4位だったんだ。完全に正気の沙汰じゃない。彼は本当に凄い」

「正気の沙汰じゃない」。これは今季に大谷を語る米識者たちがしきりに発信した言葉だ。鵜の目鷹の目の彼らが、そう表現するしかないほどに28歳のサムライは稀有な価値を示したと言える。

構成●THE DIGEST編集部

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