プロ野球

「すごい試合」オリックス吉田正尚の劇的サヨナラ弾に中嶋監督は興奮隠せず!SNSでも狂喜乱舞のコメント続々

THE DIGEST編集部

2022.10.28

劇的なサヨナラ2ラン本塁打を放ったオリックスの吉田正尚(中)はチームメイトから手荒い祝福を受けた。写真:鈴木颯太朗

 野球は筋書きのないドラマ――。そんな文字通りの展開となった日本シリーズ第5戦は、ドラマチックな幕切れとなった。

 プロ野球の日本シリーズ第5戦オリックス・バファローズ対東京ヤクルトスワローズが10月27日に京セラドーム大阪で行なわれ、吉田正尚が9回にサヨナラ2ラン本塁打を放ち、オリックスが6対4で劇的な逆転勝利を飾り、通算成績を2勝1分け2敗の五分に戻した。

 26日の第4戦は中嶋聡監督の継投策がはまり、1対0で今シリーズ初白星を挙げたオリックス。しかし、この日はヤクルト打線が初回からオリックス先発の田嶋大樹を攻め立て5番・オスナが中安打で先制。2回には8番・指名打者のサンタナが田嶋の142キロのストレートを豪快にスウィングすると、打球はヤクルトファンが待つレフトスタンドへ飛び込んだ。サンタナのソロ本塁打でヤクルトが追加点を挙げる。

 2点をリードされたオリックスは4回に反撃。2死ランナー一、二塁の場面で8番・紅林弘太郎が二遊間を抜けるタイムリー中前安打で1点を返すと、続く9番・若月健矢が左翼線に同点の二塁打を打ち、試合は振り出しに。5回には、オリックスの4番・吉田正尚がセンターへ高く鋭い打球を放ち、今シリーズ待望のチーム初本塁打となる勝ち越しソロ。追加点が欲しい場面、主砲の一振りで3対2とし、オリックスがこの試合初めてリードを奪った。

 だが、ヤクルト打線はこのまま終わらない。6回、2死ランナー二塁のチャンスに長岡秀樹が右安打ですぐに同点に追いつくと、1番・塩見泰隆が二塁への内野安打で出塁しチャンスを広げる。この日2安打で当たっている2番・青木宣親に打順が回ると、40歳の大ベテランはオリックス近藤大亮が投じた3球目のフォークをとらえ、打球は一塁線を抜けるタイムリー二塁打。青木の猛打賞で、今度はヤクルトが4対3で逆転した。

 7回以降は両チームの救援陣が踏ん張り9回へ。ヤクルトは今季38セーブをマークした守護神スコット・マクガフをマウンドに送り逃げ切りを図る。
 
 だが、オリックスはここから驚異の粘りを見せる。代打・安達了一が四球を選ぶと、続く福田周平が見事に送りバントを決めてランナーの進塁に成功。一死二塁で2番・西野真弘が3球目のストレートをマクガフへ強烈に弾き返し内野安打。マクガフの一塁悪送球もあり、オリックスが土壇場で同点に追いついた。

 逆転へムードが最高潮に盛り上がる中、打席には5回にソロ本塁打を放った主砲・吉田が立つ。カウント0-1。マクガフが投じた2球目のスプリットをフルスウィングすると、打球はオリックスファンが待つ右中間へ。打った瞬間に分かる、この日2本目となる劇的なサヨナラ2ラン本塁打が飛び出し、吉田は両手でガッツポーズ。誰も予想できない幕切れで、オリックスが第5戦を制した。

 ド派手な幕切れにオリックスの中島監督は勝利監督インタビューで「すごい試合になりました」と歓喜の表情を浮かべ勝利を嚙みしめた。興奮したのは監督だけではない。SNS上ではオリックスファンを中心に大盛り上がり。「神様仏様吉田様」「オリックスのサヨナラすごい!」「さよならオリホー!」「最高試合!!!吉田正尚神すぎる!おりほー!!!!!!」「永久保存版すぎる(涙)」「大好きだ、吉田正尚!」と、殊勲の吉田を称賛する声が並んだ。

 オリックスが息を吹き返し、勝負は2勝1分け2敗のタイに戻った。熱戦の日本シリーズは29日、舞台は再びヤクルトのホーム神宮球場に戻る。

構成●THE DIGEST編集部

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