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MLB

“魂のエース”が『ワースポ×MLB』から学んだもの。4年間で味わったMLBの魅力と可能性【黒木知宏インタビュー:前編】<SLUGGER>

岩国誠

2022.12.26

黒木氏は18年7月から『ワースポ×MLB』の解説者に就任。4年間の経験から、MLBの楽しみ方を教えてくれた。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

黒木氏は18年7月から『ワースポ×MLB』の解説者に就任。4年間の経験から、MLBの楽しみ方を教えてくれた。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 2023年から古巣・千葉ロッテの一軍投手コーチ就任が決まった黒木知宏氏。日本ハムでのコーチ生活を終えて野球解説者に復帰した18年以降、日本プロ野球のみならず、自らが指導に携わった大谷翔平が所属するエンジェルス戦を始めメジャーリーグ中継などでも活躍してきた。

 そのなかでも、シーズンの半数以上に出演して「番組の顔」とも言える存在となっていたのが、NHK-BS1で連日放送されている『ワースポ×MLB』(以下『ワースポ』)だった。今回、番組を“卒業”するにあたり、MLBの魅力を伝え続けたこの4年間はどんな時間だったのか、その胸の内を語ってもらった。

「『ワースポ』に出演するまでは、外国人選手を毎日見ることってあまりなかったんですよね。MLBに興味があったとしても、やはり『日本の選手が頑張っている』とか、『興味のある選手だけを気にする』とか。試合中継も1、2局しかやっていかなったので、いろんな選手を常に入れ替わり立ち替わり見るっていうことはほとんどなかったんです。

 それが番組を4年やって、毎日のように(番組でピックアップされる)3試合を見て、いろんなチームをチェックしていくと、選手たちのプレースタイル、表情、そして成長や進化が分かるようになってきました。これは年数を見てきたことによって得られた大きな経験、自分の中で成長できた部分で、いろんな知識を得ることができた4年間だったと思います」
 
 MLBに毎日触れるようになって、黒木氏が最初に衝撃を受けたのは選手たちのダイナミックなプレー……ではなく“意外”な部分だった。

「『数字』ですね。あらゆるものが数字で出てくるところです。例えば投手のストライク率。その投手のイニングごとや、前回登板とのストライク率や変化球割合など、試合を見ていて『どんな感じなんだろう?』と気になったことが、すぐに数値化されて分かるんですよね。ここまで進んでいるんだ、と驚きを感じましたね」
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