オリックス・バファローズからポスティングにより、ボストン・レッドソックス入りを果たした吉田正尚が、球団と交わした５年総額9000万ドル（約126億円）という契約内容は、国内外で今なお人々の関心を呼んでいる。

　これまで、メジャーへ渡った日本人プレーヤーとして史上最高額となる超大型契約が、吉田の実績や能力に見合うものであるのかを論じる声は、ファンが抱く決して小さくは無い不安の表れとも言えるだろう。

【動画】日本シリーズで観客の度肝を抜いた圧巻弾！ 吉田正尚の特大アーチをチェック 　だが、すでに入団会見も終え、新シーズンに向かう日本人スラッガーに対するさまざまな懸念を払しょくするかの如く、複数の球団関係者からの言葉が伝えられている。MLB公式サイトは現地時間12月21日に、吉田の特集記事を配信、タイトルは「レッドソックスがヨシダを信じる理由」と掲げられている。

　記事では、「レッドソックスはマサタカ・ヨシダを研究し、数年間彼を追い続け、彼がどのような選手になりうるか、その評価に自信を持っている」として、球団が吉田獲得を長期間に渡り望んでいたと主張する。

　その上で、レッドソックスの編成最高責任者であるハイム・ブルーム氏が「本当に際立っていたのは、まさに打撃の質だ。コンタクトスキル、ストライクゾーンの見極めなど、メジャーリーグレベルでゲームにインパクトを与えるチャンスがあると感じている」と入団会見の場で語ったコメントを掲載している。

　また、吉田の代理人であるスコット・ボラス氏の見解として「球団は、並外れたパワーがあるか、パワーのある優れた打者でない限り、日本人のポジションプレーヤーを連れてこないものだ。彼はパワーのある素晴らしいバッターだ」とパワーヒッターであることを強調。さらに打撃コーチのピート・ファッツェ氏も「一番インパクトがあるのは、速球を打てることだと思う。あとはコンタクト率。パワーヒットを打てるが、常にコントロールされていること」と指摘。それぞれが吉田の打撃のクオリティを称える内容となっている。

　またトピックでは他にも、吉田の契約内容について「日本人選手が MLB にどれだけ適応できるかを適切に分析した」結果であるとして、相応の評価であるとも綴っている。

　長打力だけではない、さまざまな特徴を見込まれ、新天地へと移ったことが伝わる今回のトピック。大きな期待と信頼を受けながら、29歳の新たな挑戦がいよいよ始まった。

構成●THE DIGEST編集部
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