言うまでもないことだが、ドラフトの目的は将来、チームの勝利に貢献してくれる選手を指名することだ。では、2013年から21年のドラフトで最も成功したチーム、そして最も失敗したチームはどこなのか。勝利貢献度指標WARを使って、12球団の「ドラフト成功度」をランキング化した。
※データ提供:DELTA
※移籍した選手のWARは、指名球団の在籍中の数値のみを集計
■1位
西武:159.6
▼通算WARベスト5
1位 源田壮亮(16年3位) 29.8
2位 森友哉(13年1位) 29.7
3位 外崎修汰(14年3位) 19.8
4位 山川穂高(13年2位) 19.0
5位 髙橋光成(14年1位) 15.9
2013~21年のドラフトで12球団最多のWARを稼ぎ出したのは西武だった。特に13、14、16年はいずれも合計WARが35を超える大豊作。特に13年の入団選手では1位の森(19年)、2位の山川(18年)がMVPを受賞している。14年も、1位の髙橋がエース級へ成長し、3位の外崎修汰は攻守にわたる貢献で通算では山川を上回るWARを記録。16年は3位指名の源田が球界屈指の遊撃手へ成長した。高卒・大卒・社会人を問わず成功しているのも立派だが、彼らの跡を継ぐ選手が出てくるかどうかが今後のチームの浮沈を左右するだろう。
■2位
オリックス:147.1
▼通算WARベスト5
1位 山本由伸(16年4位) 29.0
2位 吉田正尚(15年1位) 27.3
3位 山岡泰輔(16年1位) 18.7
4位 田嶋大樹(17年1位) 9.4
5位 福田周平(17年3位) 8.8
吉田が1位で入団した15年(総計37.3)、山岡を1位、そして今や日本一の投手となった山本を4位で指名した16年(53.7)と、2年連続の大収穫が効いている。17年ドラフトも田嶋、福田が主力に成長しており、15~17年のドラフトの成功が2年連続リーグ優勝、そして26年ぶり日本一に結実した。一方、18年以降は高校生中心の指名となったことも影響して4年間で計8.3のみ。宮城大弥(19年1位)だけでなく、紅林弘太郎(19年2位)、山下舜平大(20年1位)らの成長が今後のカギを握る。
■3位
広島:140.8
▼通算WARベスト5
1位 大瀬良大地(13年1位) 26.4
2位 田中広輔(13年3位) 21.4
3位 九里亜蓮(13年2位) 17.2
4位 森下暢仁(19年1位) 11.7
5位 西川龍馬(15年5位) 10.2
何といっても総計66.9WARを稼ぎ出した13年ドラフトの大成功が大きい。これは13年以降のドラフトでは全球団を通じて最高の数字で、1位の大瀬良、2位の九里、3位・田中の上位3人が全員主力に成長した。今回の集計期間には入っていないが、その前年には鈴木誠也も入団していて、彼らを中心に16年からリーグ3連覇。19年1位の森下、20年1位の栗林良吏が新人王に輝くなど、近年もしっかり成功させている。
■4位
阪神:125.8
▼通算WARベスト5
1位 近本光司(18年1位) 18.9
2位 青柳晃洋(15年5位) 18.6
3位 岩貞祐太(13年1位) 12.7
4位 大山悠輔(16年1位) 12.0
5位 岩崎優(13年6位) 11.6
13年の広島のように単年で大成功を収めた年というのはないが、毎年コンスタントに戦力になる選手を指名できている。また、2年連続最多勝に輝くほどの好投手に成長した青柳を筆頭に岩崎、糸原健斗(16年5位/4.7)、中野拓夢(20年6位/5.9)と下位指名での成功が多い点もポイントが高い。1位で佐藤輝明(4.6)、3位で伊藤将司(5.2)、そして6位で中野を指名した20年は早くもWAR15以上を稼ぎ出しており、すでに大成功と言っていい。
※データ提供:DELTA
※移籍した選手のWARは、指名球団の在籍中の数値のみを集計
■1位
西武:159.6
▼通算WARベスト5
1位 源田壮亮(16年3位) 29.8
2位 森友哉(13年1位) 29.7
3位 外崎修汰(14年3位) 19.8
4位 山川穂高(13年2位) 19.0
5位 髙橋光成(14年1位) 15.9
2013~21年のドラフトで12球団最多のWARを稼ぎ出したのは西武だった。特に13、14、16年はいずれも合計WARが35を超える大豊作。特に13年の入団選手では1位の森(19年)、2位の山川(18年)がMVPを受賞している。14年も、1位の髙橋がエース級へ成長し、3位の外崎修汰は攻守にわたる貢献で通算では山川を上回るWARを記録。16年は3位指名の源田が球界屈指の遊撃手へ成長した。高卒・大卒・社会人を問わず成功しているのも立派だが、彼らの跡を継ぐ選手が出てくるかどうかが今後のチームの浮沈を左右するだろう。
■2位
オリックス:147.1
▼通算WARベスト5
1位 山本由伸(16年4位) 29.0
2位 吉田正尚(15年1位) 27.3
3位 山岡泰輔(16年1位) 18.7
4位 田嶋大樹(17年1位) 9.4
5位 福田周平(17年3位) 8.8
吉田が1位で入団した15年(総計37.3)、山岡を1位、そして今や日本一の投手となった山本を4位で指名した16年(53.7)と、2年連続の大収穫が効いている。17年ドラフトも田嶋、福田が主力に成長しており、15~17年のドラフトの成功が2年連続リーグ優勝、そして26年ぶり日本一に結実した。一方、18年以降は高校生中心の指名となったことも影響して4年間で計8.3のみ。宮城大弥(19年1位)だけでなく、紅林弘太郎(19年2位)、山下舜平大(20年1位)らの成長が今後のカギを握る。
■3位
広島:140.8
▼通算WARベスト5
1位 大瀬良大地(13年1位) 26.4
2位 田中広輔(13年3位) 21.4
3位 九里亜蓮(13年2位) 17.2
4位 森下暢仁(19年1位) 11.7
5位 西川龍馬(15年5位) 10.2
何といっても総計66.9WARを稼ぎ出した13年ドラフトの大成功が大きい。これは13年以降のドラフトでは全球団を通じて最高の数字で、1位の大瀬良、2位の九里、3位・田中の上位3人が全員主力に成長した。今回の集計期間には入っていないが、その前年には鈴木誠也も入団していて、彼らを中心に16年からリーグ3連覇。19年1位の森下、20年1位の栗林良吏が新人王に輝くなど、近年もしっかり成功させている。
■4位
阪神:125.8
▼通算WARベスト5
1位 近本光司(18年1位) 18.9
2位 青柳晃洋(15年5位) 18.6
3位 岩貞祐太(13年1位) 12.7
4位 大山悠輔(16年1位) 12.0
5位 岩崎優(13年6位) 11.6
13年の広島のように単年で大成功を収めた年というのはないが、毎年コンスタントに戦力になる選手を指名できている。また、2年連続最多勝に輝くほどの好投手に成長した青柳を筆頭に岩崎、糸原健斗(16年5位/4.7)、中野拓夢(20年6位/5.9)と下位指名での成功が多い点もポイントが高い。1位で佐藤輝明(4.6)、3位で伊藤将司(5.2)、そして6位で中野を指名した20年は早くもWAR15以上を稼ぎ出しており、すでに大成功と言っていい。
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