プロ野球

これからプロの世界で戦うために――。ライオンズのルーキーたちが新人合同自主トレで見出した「現在地」<SLUGGER>

岩国誠

2023.01.10

自分の状態を確認しながらトレーニングに取り組む山田(左/ドラフト5位)と蛭間(右/ドラフト1位)。プロの世界に飛び込むための第一歩を刻んだ。写真:岩国誠

 昨年10月にドラフト指名を受け、晴れてプロ野球選手となったルーキーたち。新年が明けて入寮を済ませた後、次に待っているのは新人合同自主トレだ。

 ドラフト1位の蛭間拓哉外野手(早稲田大)を始めとする埼玉西武ライオンズのルーキー10選手は9日、多くの球団関係者が見守るCAR3219フィールドで新人合同自主トレをスタートさせた。

 松井稼頭央新監督から「無理せず怪我なく」と訓示を受け、9時半から始まった新人合同自主トレ。序盤はストレングス&コンディショニング(以降S&C)担当スタッフの指導を受けながら、ジョギング、ストレッチ、体幹強化メニューなどで約1時間、しっかり体を動かす。初日ということもあって、腕の回し方や足の上げる高さなど、細かい指摘を受ける場面も見受けられた。

 その後は水分補給を挟んで、ショートダッシュなどのランメニュー。さらにはキャッチボール、ペッパーとボールを使った基本的な練習を行ったところで、室内練習へ移行した。松井監督の挨拶から約3時間、12時半を過ぎるころ、合同自主トレ初日の練習は終了した。
 
 全選手にとって、専門知識と経験豊富なプロのS&C担当と行った初トレーニング。その中でも特に感銘を受けていたのが、高卒ルーキー3選手だった。

「怪我をしないことが第一ですが、今の自分ができる現状をしっかり知ることも大事。そういうことを意識する期間にしたいと思います」

 そう話すのは、ドラフト2位の古川雄大外野手(大分鶴城高)。この日はチームの方針でキャッチボールを控えた古川だが、その間にS&C担当スタッフとコミュニケーションをとる時間があり、自分の体を見直す機会を得た。

「キャッチボールの時間に自分の身体を見てもらったのですが、やはり自分が今まで感じていた身体の感覚と、専門家が見た場合とでは違うところがありました。そこで、今の身体の硬い部分だったりをしっかり相談しながら変えて行こうと思いました」
 
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