去る12月9日、出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化するプロ野球史上初の「現役ドラフト」が行なわれた。今オフから導入された新制度で、各球団から必ず1人は出て、1人は入る仕組みとなっている。その結果、中日はDeNAから24歳の細川成也を獲得した。
ドラゴンズの背番号0を背負った細川は、キャンプ5日目のシート打撃に登場した。すると、持ち味のパンチ力を遺憾なく発揮する。パワフルにスイングした打球は鋭く、スタンドまで一気に運んだ。「カキーン」という鋭い打球音が球場に響き、ボールが左中間に入ったのを確認すると、詰めかけたファンからはどよめきが起こり、細川へ拍手が送られた。
柵越えを放ったとはいえ、この日は2三振と粗さも目立った。それでも本人は「自分のプレーをどんどんアピールしていきたい」と前向きに捉え、シート打撃後も、今シーズンから打撃コーチに就任した和田一浩氏からアドバイスをもらい、24歳はバットを振り続けた。
2016年ドラフト5位でDeNAに入団した細川は、翌年の10月3、4日の中日戦で高卒ながら2試合連続本塁打を放ち、鮮烈な一軍デビューを飾った。2020年シーズンは2軍で過ごし、本塁打と打点の二冠に輝くなど、将来の長距離砲として期待されていた。
ところが、新制度の恩恵により思わぬ形で中日へ移籍となった細川。心機一転、新天地での今キャンプでは、首脳陣に持ち味の打力を猛アピールしている。
そんな24歳の意気込みを立浪和義監督は見逃さない。同監督は第1クールで最も気になった選手に、プロ2年目の鵜飼航丞と現役ドラフトで獲得した24歳を挙げている。
立浪監督は「細川はパワーというのが非常に魅力を感じますし、鵜飼もそうですけど、同じような外野手で長打を打てるタイプですし、いい意味で刺激し合って頑張ってほしいです」とチームの若き大砲候補らに期待をかけている。
指揮官は続けて「横浜でもフォームを変えたりしながら苦労はしてきたけど、彼も新たなチームに来てチャンスですから。あれだけ振れて飛ばせる選手はなかなかいないです」と語り、第2クールでも、細川のパンチ力に期待を寄せている。
昨シーズン最下位に沈んだ中日は、チーム本塁打数でもセ・リーグ最下位に低迷し、2桁本塁打を放ったのはダヤン・ビシエドのみ。しかも、9本で2位だった阿部寿樹は今オフに涌井秀章とのトレードで楽天に移籍となり、チームの立て直しには長打力が不可欠と言える。
立浪ドラゴンズの命運は、細川をはじめ日本人スラッガーの奮起にかかっているのかもしれない。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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ドラゴンズの背番号0を背負った細川は、キャンプ5日目のシート打撃に登場した。すると、持ち味のパンチ力を遺憾なく発揮する。パワフルにスイングした打球は鋭く、スタンドまで一気に運んだ。「カキーン」という鋭い打球音が球場に響き、ボールが左中間に入ったのを確認すると、詰めかけたファンからはどよめきが起こり、細川へ拍手が送られた。
柵越えを放ったとはいえ、この日は2三振と粗さも目立った。それでも本人は「自分のプレーをどんどんアピールしていきたい」と前向きに捉え、シート打撃後も、今シーズンから打撃コーチに就任した和田一浩氏からアドバイスをもらい、24歳はバットを振り続けた。
2016年ドラフト5位でDeNAに入団した細川は、翌年の10月3、4日の中日戦で高卒ながら2試合連続本塁打を放ち、鮮烈な一軍デビューを飾った。2020年シーズンは2軍で過ごし、本塁打と打点の二冠に輝くなど、将来の長距離砲として期待されていた。
ところが、新制度の恩恵により思わぬ形で中日へ移籍となった細川。心機一転、新天地での今キャンプでは、首脳陣に持ち味の打力を猛アピールしている。
そんな24歳の意気込みを立浪和義監督は見逃さない。同監督は第1クールで最も気になった選手に、プロ2年目の鵜飼航丞と現役ドラフトで獲得した24歳を挙げている。
立浪監督は「細川はパワーというのが非常に魅力を感じますし、鵜飼もそうですけど、同じような外野手で長打を打てるタイプですし、いい意味で刺激し合って頑張ってほしいです」とチームの若き大砲候補らに期待をかけている。
指揮官は続けて「横浜でもフォームを変えたりしながら苦労はしてきたけど、彼も新たなチームに来てチャンスですから。あれだけ振れて飛ばせる選手はなかなかいないです」と語り、第2クールでも、細川のパンチ力に期待を寄せている。
昨シーズン最下位に沈んだ中日は、チーム本塁打数でもセ・リーグ最下位に低迷し、2桁本塁打を放ったのはダヤン・ビシエドのみ。しかも、9本で2位だった阿部寿樹は今オフに涌井秀章とのトレードで楽天に移籍となり、チームの立て直しには長打力が不可欠と言える。
立浪ドラゴンズの命運は、細川をはじめ日本人スラッガーの奮起にかかっているのかもしれない。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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