今季2年目を迎えた立浪和義監督が率いる中日は、今季から同球団の主力打者として通算2050安打、319本塁打を放った和田一浩氏を打撃コーチとして招聘し、貧打でセ・リーグ最下位に沈んだ屈辱を晴らすため、巻き返しを図っている。
“強竜魂”とも言える中日の黄金時代を支えたスピリットは、生え抜き選手から現在の若手に伝授している最中だ。なかでも、二十歳の“龍”が、今シーズン遊撃手のレギュラー獲得へ猛アピールを続けている。プロ3年目を迎えた土田龍空である。
昨シーズンの後半からショートの定位置を掴むと、20歳は62試合に出場した。定評のある守備力はもちろんのこと、打撃向上も今シーズンは勝負の年だと意気込み、登録名を名前の「龍空(りゅうく)」と改め、今シーズンに臨む。
だが、チームは今オフのドラフトで村松開人(ドラフト2位)、田中幹也(ドラフト6位)、福永裕基(ドラフト7位)の内野手を獲得。潜在能力が高い新人たちと、二遊間の定位置を懸けた熾烈なレギュラー争いが活発化している。
第1クールも終盤に入ったキャンプ5日目。内野陣のノックには、中日の黄金時代を支えた荒木雅博内野守備走塁コーチが龍空をはじめ、ルーキーたちへ竜魂を込めた打球が飛んだ。村松や田中が軽快なグラブさばきで処理するなか、チームリーダーの髙橋周平が声を張り上げると、龍空も負けじと内野陣を盛り上げ、ボールを追いかけた。
ノックを見守った立浪監督は「3人とも守備はプロの中に入っても見劣りしない。そういうレベルの選手だと思って獲得しているので、予想通りここまで動きはできている」と及第点の評価を下す。
53歳の指揮官は「どうしたら選手が成長できるのかを考えていかないといけない。日々成長しながら、選手も我々も成長しながらやっていきたい」と語り、最下位に沈んだ昨シーズンの借りを返す気持ちは、より一層強い。
選手、コーチらの相乗効果が発揮できたとき、2011年以来12年ぶりのセ・リーグ制覇が見えてくるはずだ。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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だが、チームは今オフのドラフトで村松開人(ドラフト2位)、田中幹也(ドラフト6位)、福永裕基(ドラフト7位)の内野手を獲得。潜在能力が高い新人たちと、二遊間の定位置を懸けた熾烈なレギュラー争いが活発化している。
第1クールも終盤に入ったキャンプ5日目。内野陣のノックには、中日の黄金時代を支えた荒木雅博内野守備走塁コーチが龍空をはじめ、ルーキーたちへ竜魂を込めた打球が飛んだ。村松や田中が軽快なグラブさばきで処理するなか、チームリーダーの髙橋周平が声を張り上げると、龍空も負けじと内野陣を盛り上げ、ボールを追いかけた。
ノックを見守った立浪監督は「3人とも守備はプロの中に入っても見劣りしない。そういうレベルの選手だと思って獲得しているので、予想通りここまで動きはできている」と及第点の評価を下す。
53歳の指揮官は「どうしたら選手が成長できるのかを考えていかないといけない。日々成長しながら、選手も我々も成長しながらやっていきたい」と語り、最下位に沈んだ昨シーズンの借りを返す気持ちは、より一層強い。
選手、コーチらの相乗効果が発揮できたとき、2011年以来12年ぶりのセ・リーグ制覇が見えてくるはずだ。
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