プロ野球

【セ・リーグ戦力分析】ヤクルトは“投手メイン”の補強でV3目指す!「新外国人4人+森下翔太」加入の阪神は優勝も射程圏内!

出野哲也

2023.02.09

まもなく始まるプロ野球。各球団の戦力はどう変化しているだろうか? 写真は、ヤクルトの吉村(左)と阪神のミエセス(右)。写真:滝川敏之

【ヤクルト】
 3連覇を目指すヤクルトでは、クローザーのスコット・マクガフが退団してメジャーへ復帰した。後釜候補として、テキサス・レンジャーズ時代に年間24セーブを挙げたこともある一方、いろいろと問題を起こした過去もあるケラを獲得。もし期待通りの働きができなければ、抑えは清水昇が任されることになるだろう。

 その他ピーターズ、エスピナルと2人の先発候補も手に入れ、即戦力と見込まれるドラフト1位の吉村貢司郎も併せ、投手メインの補強に終始した。断然リーグ1位の得点力だった攻撃陣にはそれほど梃入れは必要ないとの、王者の余裕による判断か。

【DeNA】
 中日から京田陽太が加入。正遊撃手レベルの選手を中継ぎ左腕(砂田毅樹)との交換で手に入れたわけだが、いくら守備が良くても昨年のような打撃成績ではレギュラーとしては使えない。移籍による心機一転でバッティングが復調することを期待したい。

 正捕手格だった嶺井博希のソフトバンク移籍もダメージ。ドラフト1位入団の松尾汐恩は上々の評価で、開幕スタメンもあり得る――との報道も見られる。とはいえ、高卒新人にレギュラーマスクを任せるのは、チームのためにも本人のためにもなるとは思えない。じっくり育てるほうが、長い目で見ればプラスになるはずだ。昨年は2位とは言っても得失点差-37は4位だったこともあり、現有戦力のレベルアップがないと、ヤクルトに対抗するのは難しい。
 
【阪神】
 昨季の得失点差+61は優勝したヤクルトも上回っただけに、チームとしての地力はかなりある。今季は4人の新外国人が加わり、野手のノイジーは高出塁率、ミエセスはパワーが持ち味。昨年は外国人野手3人合わせて12本塁打とパワー不足に泣いたが、ドラフト1位の森下翔太と合わせて、その4倍くらいの数字を望みたい。

 投手ではB・ケラーが退団したガンケルに代わる先発候補で、三振奪取率が高いビーズリーはリリーバータイプ。小幡竜平が遊撃に定着し、一番の泣き所だった内野守備が安定すれば優勝も見えてくる。
 
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