いよいよワールド・ベースボール・クラシック（WBC）のプールBが３月９日から開幕する。日本代表は、東京ドームで行なわれる初戦で中国代表と戦う。

　満を持して迎える初陣で、先発マウンドには大谷翔平が登板する。打者としての出場が確定しており、日米を席巻した二刀流が、ついにWBCの舞台で躍動する時が来た。

　３月８日の記者会見で大谷は「初めてのWBCなので緊張すると思いますけど、いつも通りの自分らしいプレーをしたい」と意気込みを語り、「身体の状態もすごくいいので、今の自分の100%を出せる」と力強いコメントを残した。

「自分のプレースタイル」とも語る二刀流での出場については「ひとつのスタートとして、しっかりと投げるのが初めてなので。攻撃もしっかりしたい」と、投打でチームの勝利に貢献することを誓った。

　大谷のWBCデビュー、それも“二刀流”という前代未聞の出場に海外メディアも大きく取り上げ、熱視線を送っている。

　記者会見に出席したフランス国際通信社『AFP』東京支社に所属するスポーツ記者のアンドリュー・マッカーディ氏は日本の大勢の報道陣が会見場に集まった写真を添え、「ショウヘイ・オオタニが日本でどれだけ注目されているかを言い表すのは難しい」と綴り、注目度の高さに感嘆の声を漏らす。
  　他にも、中南米の野球情報を中心に追っているベネズエラのスポーツ専門局『Meridiano』は「ショウヘイ・オオタニはWBCで二刀流の機会を得た」と報じた。

　同局は「ショウヘイ・オオタニはWBCに向けて、母国のアイドルプレーヤーとして来日し、優勝候補の一角としてスタートする」と伝え、「この大会で、彼は日本の観客の前で打席に立ち、そして投げる機会を得た」とし、MLBを沸かす二刀流パフォーマンスを日本でも披露すると説明している。

　稀代の二刀流には、昨年サッカーのワールドカップを開催したカタールの大手メディアも注目している。首都ドーハを本拠地に置く日刊紙『The Peninsula Qatar』は大谷を「日本のスーパースター」と称し、「オオタニは野球を愛する日本のアイコンだ」と断言する。

　同紙は続けて、「日本代表チームにおける彼の存在は、WBCで3度目の優勝を果たすことができるという日本国民の期待感を煽っている」と、WBCに注がれる日本国内の熱狂度に驚きを持って伝えている。

　世界からも大きな関心を寄せられる大谷のWBC二刀流デビュー。侍ジャパンの初陣は、はたしてどんな「ショウタイム」になるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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