3月9日から東京ドームで開催されてきたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドのプールBは全日程が終了。さまざまな娯楽を提供した同組は、4試合で38得点、8失点という圧巻の成績を残した日本代表が首位で準々決勝進出を決めた。
【画像】チェコ野球協会も称賛! 佐々木朗希と死球を当てられたエスカラの2ショット
「日本は実力差がある」
韓国の至宝と称されるイ・ジョンフの言葉を代表するように、参加した4か国の選手や首脳陣の多くが、侍ジャパンのグラウンド内のパフォーマンスレベルを称賛。多士済々の戦力に脱帽する声も多かった。
そうしたなかで、グラウンド外の“日本”を評価した人物もいる。チェコを率いるパベル・ハジム監督だ。
今大会でWBC初参戦となったチェコは、初戦の中国戦で初勝利をあげた以外にも、彼らは多くのライバルと手に汗握る好ゲームを披露。最終的に1勝3敗で大会を去ったが、指揮官が「我々の団結力は世界に示せた」と振り返ったように、東欧の雄が見せたハツラツとしたプレーは、観客を大いに虜にした。
そうしたなかで、オーストラリアとのプールB最終戦を終えたハジム監督は、“必勝”と記された日の丸のハチマキを巻いて会見に登場。そして、「日本が我々に対して、どれだけ親切な支援をしてくれたことか。私はふたたび日本に戻ってきたい。いまロシアとウクライナで戦争が起きているが、私はこんなにも素晴らしい世界があるのだとアピールしたい」と感慨深げに遠き島国で受けたホスピタリティーに対する感謝を口にした。
「WBCという大会で、こんなにも素晴らしいベースボールができるとは思ってもみなかった。私は日本の選手やスタッフにはリスペクトしかない。ああいう温かい心遣いをしてくれたササキは本当に素晴らしいと思ったし、新しいベーブ・ルースはオオタニだ。チェコの選手が日本でプレーできれば素晴らしいし、もっと野球が盛り上がればと思う」
ただ、感謝をしたいのはこちらのほうだ。彼らは試合中にどんなに劣勢に立たされようとも笑顔を絶やさなかった。そして、味方を鼓舞して全力プレーを続けたチェコナインのパフォーマンスは清々しさを抱かせ、スポーツマンシップが何たるかを考えさせられた。
その部分は侍ジャパンを率いる栗山英樹監督も「仕事もしながらも、本当に野球が大好きで、必死な思いを感じました。実際、みんな一生懸命で礼儀正しい」と認めるところである。
記録を見れば、チェコは4試合で16得点・30失点とお世辞にも好成績とは言えない。だが、野球界全体の発展のために「私たちが得た経験を広めたい」(ハジム監督談)と奮起し、毎試合後にスタンドに挨拶をする彼らの一挙手一投足は深く記憶に刻まれた。
取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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「日本は実力差がある」
韓国の至宝と称されるイ・ジョンフの言葉を代表するように、参加した4か国の選手や首脳陣の多くが、侍ジャパンのグラウンド内のパフォーマンスレベルを称賛。多士済々の戦力に脱帽する声も多かった。
そうしたなかで、グラウンド外の“日本”を評価した人物もいる。チェコを率いるパベル・ハジム監督だ。
今大会でWBC初参戦となったチェコは、初戦の中国戦で初勝利をあげた以外にも、彼らは多くのライバルと手に汗握る好ゲームを披露。最終的に1勝3敗で大会を去ったが、指揮官が「我々の団結力は世界に示せた」と振り返ったように、東欧の雄が見せたハツラツとしたプレーは、観客を大いに虜にした。
そうしたなかで、オーストラリアとのプールB最終戦を終えたハジム監督は、“必勝”と記された日の丸のハチマキを巻いて会見に登場。そして、「日本が我々に対して、どれだけ親切な支援をしてくれたことか。私はふたたび日本に戻ってきたい。いまロシアとウクライナで戦争が起きているが、私はこんなにも素晴らしい世界があるのだとアピールしたい」と感慨深げに遠き島国で受けたホスピタリティーに対する感謝を口にした。
「WBCという大会で、こんなにも素晴らしいベースボールができるとは思ってもみなかった。私は日本の選手やスタッフにはリスペクトしかない。ああいう温かい心遣いをしてくれたササキは本当に素晴らしいと思ったし、新しいベーブ・ルースはオオタニだ。チェコの選手が日本でプレーできれば素晴らしいし、もっと野球が盛り上がればと思う」
ただ、感謝をしたいのはこちらのほうだ。彼らは試合中にどんなに劣勢に立たされようとも笑顔を絶やさなかった。そして、味方を鼓舞して全力プレーを続けたチェコナインのパフォーマンスは清々しさを抱かせ、スポーツマンシップが何たるかを考えさせられた。
その部分は侍ジャパンを率いる栗山英樹監督も「仕事もしながらも、本当に野球が大好きで、必死な思いを感じました。実際、みんな一生懸命で礼儀正しい」と認めるところである。
記録を見れば、チェコは4試合で16得点・30失点とお世辞にも好成績とは言えない。だが、野球界全体の発展のために「私たちが得た経験を広めたい」(ハジム監督談)と奮起し、毎試合後にスタンドに挨拶をする彼らの一挙手一投足は深く記憶に刻まれた。
取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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