2020年サイ・ヤング賞投手の加入が正式に決まった。３月14日、横浜DeNAベイスターズは、メジャーリーグで通算83勝の大物右腕トレバー・バウアーを獲得したことを球団のオフィシャルサイトで発表した。背番号は96に決まった。

　現在32歳のバウアーは、MLB通算222試合の登板で83勝69敗、防御率3.79の成績を残している右腕。短縮シーズンとなった2020年にはサイ・ヤング賞を受賞した。

　ところが、2021年シーズン途中にDVなどの禁止規定違反を犯して324試合の出場停止処分を命じられるとキャリアは一転。その後の再審査の結果で処分は194試合に短縮されたものの、今年1月にはメジャーの40人枠ロースターから外れ、自由契約となっていた。

　DeNAは同日、公式ツイッターに三浦大輔監督のコメントを投稿。開口一番に「前例のないこと」と述べた指揮官は「ランディ・ジョンソンとかロジャー・クレメンスとか、（そのレベルの）現役バリバリが横浜に来る」と、メジャー歴代のサイ・ヤング賞投手の名を例に挙げ、「大きな戦力が加わった」と、大物獲得に喜びを語った。

　さらに、ツイッターにはバウアーが契約書にサインする様子や今季の意気込みについてコメントしている。同選手は「今シーズン、ベイスターズでプレーができることになり、とても興奮している」と、早速DeNAのユニフォームを着て話している。

　続けて、「日本のプロ野球界でプレーをすることは私の夢であり、その夢をファンの皆さんの前でお見せすることができる球団としてベイスターズ以上のチームはないと思っています」と、以前から日本でプレーすることを熱望していたという。

　最後に、「NPBには素晴らしい選手がたくさんいるので、大きなチャレンジになると思います。選手、そしてファンの皆さんに会いたい気持ちで既に待ち遠しいです。横浜の街で会えることを楽しみにしています」と話し、来日を心待ちにしていると述べた。
  　昨シーズンDeNAはセ・リーグ２位で終えたが、クライマックスシリーズのファーストステージで惜しくも阪神タイガースに敗れた。３月中旬の入団とはいえ、メジャーで“ナンバー１投手”の称号を得た右腕の入団は、25年ぶりの優勝を狙うチームにとって大きな影響を与える。

　実戦から約１年間も離れていることが気がかりだが、メジャーの強打者たちを手玉にした実力に疑いの余地はない。

構成●THE DIGEST編集部

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