片方の手だけを伸ばして捉えた打球は、チームを準決勝進出に導く貴重なホームランになった。
「何とか今日の試合に勝ってアメリカに行きたかったので、打てて良かったです。うまく打球が乗ってくれて、いい感じの角度で上がってくれた。僕と村上だけが打っていなかったんで継続していけるようにしていきたい」
3回裏の侍ジャパンの攻撃。この日、4番に入った吉田正尚(レッドソックス)の内野ゴロの間に1点を先制。その後、大谷翔平(エンジェルス)、村上宗隆(ヤクルト)を走者に置いて、代表では6番が定位置の岡本和真(巨人)が左翼席ギリギリに入る今大会初本塁打を放ったのである。
自分の打撃に感触を得て、結果にもようやく笑顔が弾けたといったところだろう。「6番バッターに慣れてきました」との岡本の言葉にもちょっとしたプライドを覗かせる。
とはいえ、この「6番」という、いつもとは異なる役割は、岡本にとってさまざまな意味合いがあった。
「チームの皆さんがえげつないんで、正直、僕が打たなくても打ってくれるだろうって。楽な気持ちでいました」
どこか他人任せの言葉は、ジャイアンツで「4番の重積」を担ういつもの姿とは異なる。責任を感じていないわけではないのだが、「みんなが打つ」空気に、どこか頼ってしまっているところがあった。
そして、自分の前を打つ1~5番までがすべて左打者だったことも、岡本の中に戸惑いを生んだ。 「いつもチームで(坂本)勇人さんが右バッターで自分の前にいるんで、その攻め方を見たりして打席に入るんですけど、今はそれがないので、どんな攻め方をしてくるのかが分からなくて戸惑いがありました。右バッターを見ておきたいなというのはありました」
6番はいろんな意味で、岡本にとって勝手が違う打順なのだ。
同時に、この状況を自分で打開していかなければいけないことも岡本は理解している。その思いが、この試合に形として出た。
「見た感じと振った感じでは思ったよりも変化球の時に腕の振りが緩むというか。見ていると結構、腕が振れているような感じだったんですけど、打席で打ちに行ったら意外に遅かった。(ホームランの前に)ファウルを打ったんですけど、これは何となくいけるかなと思ったらいい形で打てました」。
そう振り返った3回裏の3ラン本塁打に続き、5回裏の打席では5番の村上が適時打を放った後に、すかさず右中間を破る二塁打を放って2打点を挙げた。まるで変化球を待って狙い打ったかのような芸当はやはり、「4番」の鮮やかな技術力だった。
もともと、岡本は変化球を打つのが上手い。
小学校の頃から身体が大きく、中学時代から強打者として騒がれてきた。春夏連続で甲子園に出場した智弁学園高時代も、世代No.1ラッガーとして常に注目を浴びてきた。それだけにやはりマークが厳しく、強打者特有の攻め方をされたものだ。
ガタイが大きく豪快に振り抜いていくタイプはストレートに強く、変化球に弱い。そんなイメージを岡本に対しても持つ投手が多く、昔から変化球攻めが多かった。高校時代はそこに四球、ボール球が増えてきて、打ちやすいストレートなどほとんど見ることはなかった。
「何とか今日の試合に勝ってアメリカに行きたかったので、打てて良かったです。うまく打球が乗ってくれて、いい感じの角度で上がってくれた。僕と村上だけが打っていなかったんで継続していけるようにしていきたい」
3回裏の侍ジャパンの攻撃。この日、4番に入った吉田正尚(レッドソックス)の内野ゴロの間に1点を先制。その後、大谷翔平(エンジェルス)、村上宗隆(ヤクルト)を走者に置いて、代表では6番が定位置の岡本和真(巨人)が左翼席ギリギリに入る今大会初本塁打を放ったのである。
自分の打撃に感触を得て、結果にもようやく笑顔が弾けたといったところだろう。「6番バッターに慣れてきました」との岡本の言葉にもちょっとしたプライドを覗かせる。
とはいえ、この「6番」という、いつもとは異なる役割は、岡本にとってさまざまな意味合いがあった。
「チームの皆さんがえげつないんで、正直、僕が打たなくても打ってくれるだろうって。楽な気持ちでいました」
どこか他人任せの言葉は、ジャイアンツで「4番の重積」を担ういつもの姿とは異なる。責任を感じていないわけではないのだが、「みんなが打つ」空気に、どこか頼ってしまっているところがあった。
そして、自分の前を打つ1~5番までがすべて左打者だったことも、岡本の中に戸惑いを生んだ。 「いつもチームで(坂本)勇人さんが右バッターで自分の前にいるんで、その攻め方を見たりして打席に入るんですけど、今はそれがないので、どんな攻め方をしてくるのかが分からなくて戸惑いがありました。右バッターを見ておきたいなというのはありました」
6番はいろんな意味で、岡本にとって勝手が違う打順なのだ。
同時に、この状況を自分で打開していかなければいけないことも岡本は理解している。その思いが、この試合に形として出た。
「見た感じと振った感じでは思ったよりも変化球の時に腕の振りが緩むというか。見ていると結構、腕が振れているような感じだったんですけど、打席で打ちに行ったら意外に遅かった。(ホームランの前に)ファウルを打ったんですけど、これは何となくいけるかなと思ったらいい形で打てました」。
そう振り返った3回裏の3ラン本塁打に続き、5回裏の打席では5番の村上が適時打を放った後に、すかさず右中間を破る二塁打を放って2打点を挙げた。まるで変化球を待って狙い打ったかのような芸当はやはり、「4番」の鮮やかな技術力だった。
もともと、岡本は変化球を打つのが上手い。
小学校の頃から身体が大きく、中学時代から強打者として騒がれてきた。春夏連続で甲子園に出場した智弁学園高時代も、世代No.1ラッガーとして常に注目を浴びてきた。それだけにやはりマークが厳しく、強打者特有の攻め方をされたものだ。
ガタイが大きく豪快に振り抜いていくタイプはストレートに強く、変化球に弱い。そんなイメージを岡本に対しても持つ投手が多く、昔から変化球攻めが多かった。高校時代はそこに四球、ボール球が増えてきて、打ちやすいストレートなどほとんど見ることはなかった。
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