熱戦が続いている第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、世界各地で開催された1次リーグが終了。マイアミと東京でノックアウトステージが始まり、文字通りの一発勝負の戦いが展開されている。
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そんな1次リーグでの激闘に特別な感情を抱いた選手がいる。韓国系アメリカ人として初めて韓国代表の一員となったトミー・エドマン(セントルイス・カーディナルス)は、特別な感情で大会に想いを馳せていた。
個人成績は決して芳しくはなかった。春先でコンディションが上がりきらなかった影響から、日本代表と同居した1次ラウンド・プールBでの打撃成績は、3試合に出場して打率.182(11打数2安打)、0本塁打、2打点と精彩を欠いた。さらに自慢の守備にもほころびが生じ、拙守が悪目立ちした。
そんなエドマンが現地3月17日にメジャーリーグ公式サイト『MLB.com』やカーディナルスの地元紙『St. Louis Post-Dispatch』の取材に応じ、「あれだけの環境が揃った場所でプレーすることは、今までにないクールな体験だったよ。あそこでのすべての時間を僕はすごく楽しんだ」と回答。さらに4万人を超えるファンを動員した東京ドームで行なわれた日韓戦で目の当たりにした光景を絶賛した。
「僕が見てきたなかで、最もクールだと思ったのは、日本では各選手に対して、ファンが自作した応援歌が作られていたことだ。あれほど選手にとってプレーするに最高の環境って他にないよ」
また、エドマンはカーディナルスの同僚で、日本代表の一員として大会に参戦しているラーズ・ヌートバーについても言及。いまや一躍時の人となった25歳についてエドマンは、「彼はまるで国民的ヒ-ローのようだった。正直に言って羨ましいとは思った」と振り返り、率直な感想を口にした。
「日本の国民があんなにも彼を受け入れているのを見られて、僕も嬉しかったし、羨ましかった。彼はいま自分の人生を楽しんでいると思うし、本当に幸せそうに見えたんだ」
WBCでの苦闘を終え、すでにカーディナルスに合流しているエドマン。「WBCの試合は長かった。3時間半以上の試合をプレーしたことは、精神的な面で、良い準備になった」と意気込む彼は、レギュラーシーズンで、韓国代表として果たせなかったタイトルの獲得をやってのけられるだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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