ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は現地３月20日（日本時間21日）、準決勝の日本対メキシコが行なわれ、日本が村上宗隆の逆転サヨナラ打で６-５と勝利を収めた。日本が14年ぶりの決勝進出を決めている。

　９回、４-５と１点ビハインドで迎えた日本は先頭の大谷翔平がメキシコの抑えの切り札ジオバニー・ガイエゴスから二塁打を放ち出塁。さらに吉田正尚が四球を選んで無死一、二塁とすると、迎えるのはここまで４打席凡退の村上宗隆。「チームメイトに助けられた」という村上はセンターフェンス直撃の安打を放ち、ふたりが生還。日本が劇的な勝利をもぎ取った。

【動画】大谷翔平がサヨナラの口火を切る執念の二塁打！ 　試合後、サヨナラの口火を切った大谷は「簡単に勝てないのは分かっていたが、まさかこんなゲームになるとは思っていなかった。本当にムネがきつかったと思うが、最後の最後にいいバッティングを見せてくれたので、最高の形で明日を迎えられるんじゃないかなと思います」と笑顔を見せた。続けて先頭打者として二塁打で出塁した場面を振り返り、「必ず塁に出ると決めていたが、セカンドまで行けたのはすごい大きかった」と自身のチャンスメイクに満足感を見せた。

　サヨナラ打を放った村上は準々決勝まで打率.235と低迷し、メキシコ戦も４打席凡退。そんな若きスラッガーの心中を慮る大谷は「本当に苦しかったと思うが、人一倍バットを振っていたし、必ず打ってくれるというのは吉田さんもそうだが、僕が塁に出れば必ず最後に１点獲れると思っていた」と、村上のバットを信じていたという。「本当に良いバッティングだった」と殊勲の後輩に賛辞を送った。

　また、大谷は試合を通じて、「本当に何回かチーム全体として折れかけていたと思うんですけど、本当に諦めないというその気持ちだけで、繋いで繋いでああいう形になったと思うので、本当にみんな素晴らしかったなと思います」と土壇場までリードされた展開にも諦めない気持ちが勝利に繋がったと力強く語った。

　決勝は、現地21日（日本時間22日）に行なわれる決勝ではアメリカと対戦する。

構成●THE DIGEST編集部
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