心無い投稿が波紋を呼んだ。

　４月３日、横浜DeNAベイスターズの助っ人投手であるエドウィン・エスコバーが自身のツイッターを更新。前日の阪神タイガース戦後にSNSに届いた匿名の人物による誹謗中傷のメッセージを公開した。

　２日の阪神戦に２点差ビハインドの８回から登板していたエスコバー。だが、原口文仁に２ラン本塁打を浴びるなど１回（17球）を投げて、被安打２、２失点と精彩を欠いた。今回の匿名の人物からのメッセージはそれが原因と見られている。

　自身のツイッターで「昨日の試合後、この人が俺を侮辱した」と書き出したエスコバーが添付したスクリーンショット画像には「あなたの家族全員が自動車事故で死ぬだろう」という家族への侮辱と脅迫に加え、「恥知らずの黒い動物」といわゆるNワードを用いた人種差別的なメッセージが書き込まれていた。
  　NPBは開幕を控えていた先月29日に、日本プロ野球選手会との連名で「プロ野球ファンのみなさまへ～ＳＮＳ等への投稿についてのお願い～」として異例の注意喚起を敢行。誹謗中傷等を受けた人たちは、大きな不安と恐怖、そして深い悲しみを抱え、試合や私生活に支障が生じてしまう例も出ています」と報告し、「誹謗中傷等に対しては、発信者情報開示請求等の法的措置を講じ、専門家や警察などの関係機関と連携するなどして、これまで以上に断固とした対応をとってまいります」と明確な意思表示をしたばかりだった。

　今季でNPBでのキャリアが７年目を迎えるエスコバー。そんな日本を愛し、愛される助っ人は、「俺ほど仕事とチームにコミットしている人はいない。毎日すべての試合に自分の200％を捧げている。チームメイトたちは毎日、毎試合、最善を尽くし、すべてのファンに喜びをもたらすために懸命に取り組んでいる」とも投稿。そして、強く訴え続けた。

「だけど、こんなメッセージは俺をとても悩ませ、家族のことになれば、非常に怒りを覚えるよ」

　どれだけ訴えかけようともなくならない誹謗中傷。それだけにNPBが毅然とした対応を行なって、少しずつでも事象を減らしていくことが求められる。

構成●THE DIGEST編集部

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